レポート
2019.07.03
最先端の技術を展示。建設・測量生産性向上展(CSPI-EXPO) 建設業界・測量業界に特化した国内唯一の専門展示会「第2回 建設・測量生産性向上展」(CSPI-EXPO、幕張メッセ)にアクティオが出展。最先端の技術やサービスを展示した。
最先端かつ最新の製品・技術・サービスが一堂に集うなか、アクティオブースでは、ドローンやVR技術を使った体験コーナーに加え、IoTを活用したサービス、BIM/SIM導入支援の説明などアクティオならではのi-RensultingRに焦点を当てた展示を展開。さらには路面乾燥車や電動バイクの展示・デモンストレーションなどを行った。
セーフティトレーニングシステムVR
バックホーによる不安全行動を疑似体験
不安全行動をVRによって体験できるシステム。会場ではバックホーでクレーン操作した際にバックホーが倒れてしまう場面と、作業員がオペレーターに話しかけに行った際、オペレーターが作業員に気が付かずに巻き込んでしまう場面を体験可能であった。高画質5K、視野角210°で作られているため、非常にリアル。さらにバックホーに乗って体験することも可能であったため、バーチャルとリアルの融合により、もはやVRの域を超えたかのような疑似体験に驚きの声が上がっていた。
ドローン体験
操作は簡単だけど、思い通りに操るのは難しい!を体験
ドローンは比較的簡単に飛ばせるが、それ故に事故も多いのが現状。このコーナーでは軽いトイドローンを使い、操作を体験。「ドローンは落ちる!」を十分に理解した上で、導入の促進を図っていた。
ドローンシミュレーター
ひと通りの操作をシミュレーション可能
空撮システムのマーケットリーダー、DJI社のシミュレーターで、ドローンの操作をひと通りシミュレーション可能。実際のフライトでは練習が難しい状況、例えばビルの屋上に着地といったことも行えた。
「顔認証」通門管理システム
スピーディーかつ確実な運用が可能
工事現場への入退場記録は、紙もしくはICカードで管理しているのが一般的だ。紙に会社名、氏名、時刻などを記入する場合、いくら早く書いても10秒程度は掛かってしまう。ICカードはスピーディーだが、貸し借りできるため不安は残る。アクティオが提案する通門管理システムは「顔認証」。誤認率は0.001%以下と非常に精度が高いため、作業員の通門管理をスピーディーかつ確実に行えるのだ。建設業界で導入が進んでいる「グリーンサイト」との連動が可能な点も見逃せない。
IoT燃料給油サービス
現場に設置した機械の状況を一括管理
IoTプラットホームを活用したサービスのひとつ。例えば機械に設けられたメーター類は、機械の前に行かないと確認できないが、その情報をクラウドに飛ばすことで、どこでも、パソコンでもスマホでも機械の状況を確認できるようになるわけだ。今回提案するのは燃料給油サービスで、燃料残量低下を現場監督とアクティオに通知。アクティオが燃料サプライヤーに給油を依頼することで、適切な燃料管理が可能になる。
i-BIM+
BIM/CIMの導入を支援
BIM/CIMと呼ばれる次世代の3次元ソフトを導入するにあたっての課題を解決するサービス。各種セミナーやe-ラーニングによる人材教育支援、プラットホームや測量機器などの機材提供、墨出し効率化や3Dスキャナなどの活用支援を軸に構成されている。
森林レーザーによる木材管理
ドローンに搭載されたレーザーで測量
ドローンに搭載されたレーザーによって、樹種や材積量などを確認。また地形の調査も可能なため、施業にあたる作業道のシミュレーションも行える。このような測量データの集積によりデータベースを構築することで、林業の再生、木材関連業の成長産業化を図るのが狙いだ。
発電機自動運転盤
発電機を自動でON/OFF、無人の対応が可能
発電機を自動で起動・停止させるシステム。非常用発電機を導入しているが、そのエンジンを修理する際の代替え機として使用される場面が一般的だ。また、河川工事の現場などでは、ゲリラ豪雨による急激な水位上昇により現場が水没するのを防ぐため、水位センサーとポンプを併用することで、発電機を起動させ、排水することが可能だ。
バッテリー式運搬車
さまざまな物を階段でも運搬可能
8時間の充電で連続1.5時間運転可能なバッテリー式運搬車。最大登坂は40°もあり、階段でもOK。斜面時の最大積載量は500kg、平地時は1,000kg積載可能だ。活躍が期待される現場は、解体工事のビル内。電気が止まっていても、さらに階段でも運搬可能なので、利用価値が高いのだ。
トモロボ(鉄筋結束ロボット)
鉄筋工事における単純作業を自動化
建設現場の生産性向上と、作業員の負担軽減を目的に開発されたのがトモロボ。市販の手持ち電動工具をセットするだけで、鉄筋工 事おける単純作業「結束作業」を自動化できるのだ。職人が1日作業して結束できるのは6,000~6,500箇所程度だが、このトモロボなら12時間の稼働で約9,000箇所を結束できる。
電動バイク
航続距離約150km、AC100VのアウトプットもOK
工事現場での連絡車として活用。クリーンでエコな電動バイクは、人にも環境にも優しいのがメリットだ。排気ガスが出ないため、屋内の現場で使えるのも魅力。1回の充電で約150km走行可能で、さらにAC100VのアウトプットもOK。
HALR作業支援用腰タイプ
自分の意思に従った動作をアシスト
HALR作業支援用腰タイプは、より重たい荷物を持ち上げられるようにするのではなく、いま持っている荷物の約40%分をアシストしてくれる装置。両脇にモーターが入っており、バッテリー駆動でアシストする仕組みだ。いままでのアシストスーツは角度を検知していたが、このスーツは脳から脊柱起立筋に送られる微弱な生体電子信号を身体に貼ったセンサーで感知し、その信号を装置に送ることでアシストを開始。よって自分の意思通りの動きをするのが大きな特徴だ。
Whiz(ウィズ)
ソフトバンクロボティクスのAI清掃ロボット
使い方が簡単で、清掃したいルートを手押しでティーチングします。2回目以降はスタートボタンを押すだけで記憶したルートを自律清掃します。自律清掃中は複数のセンサーで走行ルート上の障害物や段差、人の動きを検知し、状況に応じた回避や一時停止を行います。
路面乾燥車
乾燥・融雪・融氷を新技術で効率アップ
従来型となるマグマジェットは直火タイプ(バーナー7本で900℃)だったが、この新型機は熱風タイプなので、路面を傷める心配がない。また4基のバーナーは独立制御が可能。両端の2基、いずれか1基といった使用も可能だ。夏季はバーナーを止め、送風のみの運用もOK。融雪・融氷といった作業の他、高架での舗装工事を行う際の下地処理として、防水シートを乾かす際にも有効だ。
軽散水車
軽自動車の最大積載量350kgの水を搭載可
コンパクトで小回りの利く軽自動車の散水車。オルタネーターを1基増設することで発電機レスを実現し、エンジン式高圧洗浄機を使用せず前方圧力散水、後方重力散水、車両左側方散水、車両左外部散水といった装置を設けることで、軽自動車の最大積載量である350kgの水を搭載可能。タンク内に藻が発生するとノズルが詰まる原因となるため、紫外線を通しにくい黒色タンクを採用。散水車は、災害時に道路にたまった泥などを排出するために使われたりもするが、軽散水車ならボランティアの方でも運転しやすく、利用価値は高い。
▼測量・建設生産性向上展2019 AKTIO
※記事の情報は2019年7月3日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● Safety Training System VR of AKTIO(アクティオ公式サイト)
● 発電機自動運転盤(アクティオ公式サイト)
● バッテリー式運搬車(アクティオ公式サイト)
● ソフトバンクロボティクス Whiz(アクティオ公式サイト)
● 路面乾燥車(アクティオ公式サイト)
● 軽散水車(アクティオ公式サイト)
● 事業分野紹介「IoT分野」(アクティオ公式サイト)