2025.11.18
点検作業を効率化するインフラ点検機械。トンネル、橋梁、狭小地など用途別にご紹介 インフラの老朽化が深刻化する中、建設業において点検作業とメンテナンスが急務となっている。今回は、高所作業車やドローン、ロボットなど、アクティオがレンタル展開する多彩なインフラ点検機械を、①トンネル ②橋梁や高速道路 ③屋内や地下などの狭小地 ④風力発電機の羽根の中や上下水道の管路 と用途別に4つに分け、それぞれの代表的な商品を紹介する。

【目次】
- 〈①トンネルを点検〉トンネル点検車
- 〈②橋梁や高速道路を点検〉橋梁点検車とロボットカメラ
- 〈③屋内や地下などの狭小地を点検〉自動飛行対応の屋内用ドローン
- 〈④風力発電機の羽根の中や上下水道の管路などを点検〉水陸両用カメラ付きロボット
〈①トンネルを点検〉トンネル点検車
トンネルの点検作業には、トンネル点検車が欠かせない。アクティオは、トンネル工事・点検作業の効率アップ、作業者の負担軽減につながるトンネル点検車を多数取りそろえている。
■トンネル点検プラットフォーム

「トンネル点検プラットフォーム」は、曲面に対し正面作業が可能な高所作業車。一般社団法人 日本建設機械施工協会 施工技術総合研究所と、グループ会社の岐阜工業株式会社が共同で開発した。トンネルのアーチに合わせて作業床を階段状に0~50度の傾斜で任意に可動でき、ローラージャッキで走行しながら作業が可能だ。最大床面高さは11.9m、最大積載荷重は500kg。車幅飛び出し規制装置のほか、階段挟まれ防止、落下防止ネット、落下防止ジッパーといった安全機能も備えている。
■トラック式 スーパーデッキローラージャッキ仕様

「トラック式 スーパーデッキローラージャッキ仕様」は、最大積載荷重1,000kgの大型作業床が特徴の高所作業車。ブーム・ジャッキを格納する必要がないため、街路灯の点検・交換やトンネル内での作業など、高所作業が長く続く現場での移動の際に便利だ。
また、車両後方での作業性が良い後方格納タイプで、ブームを起伏・旋回させることなく、格納姿勢からそのまま作業床を地上へ降ろすことができる。さらに、水平、垂直、斜め上下移動がそれぞれの専用レバー1つで操作可能。操作性に優れ、さまざまな現場で効率的な作業を実現する。
〈②橋梁や高速道路を点検〉橋梁点検車とロボットカメラ
橋梁や高速道路の点検・メンテナンスに欠かせない橋梁点検車。長いブームが装備され、橋の側面や下面を点検できる。目視が困難な箇所には、点検作業を効率化するロボットカメラも活用したい。
■中型橋梁点検車「BT-300」

「BT-300」は、橋梁・高速道路のメンテナンスを大幅に効率化する中型橋梁点検車。車両重量が11t未満のため、中型免許で運転できる。最大地下深さは5.2m、最大差し込み長さは8.7m、積載荷重は280kg。作業者3名まで搭乗可能だ。
大きな特長のひとつが、デッキが180°回転する「デッキ180°旋回機能」である。デッキを橋梁の主桁と平行にすることで、主桁の内部に侵入可能。車両を移動することなく、橋台の間近まで接近できる。
さらに、ブームは左右に展開可能で、左展開時が3,200mm、右展開時が2,940mmの最大歩道乗り越え幅を確保できる。一方通行の道路や追い越し車線からの桁下アプローチが可能だ。アウトリガには、走行可能なローラージャッキを採用しているため、移動しながら効率の良い点検が行える。
BT-300のほかにも、最大地下深さが7.3mの「BT-110」、最大地下深さが5.4mの「BT-200」、最大地下深さが7.6m、最大差し込み長さが5.7mの「SF77A-Ⅳ」(いずれも積載荷重は200kg)など、大きさやスペックの異なるさまざまな橋梁点検車をそろえている。
■大型橋梁点検車「BT-400」

「BT-400」は、差し込み長さ15m、最大地下深さ17.4mと国内最大級の大型橋梁点検車。ローラージャッキにより、バスケットを下に潜らせたまま自走しながら連続作業が行える。スイッチ1つでアームの自動展開・自動収納が可能で、道路上から橋脚部を点検できる。最大積載荷重は300kgで、点検作業に必要な3人搭乗が可能である。
最大の特長は、高性能ブーム。防音壁やフェンスを容易に乗り越え可能な第1ブーム、旋回機能を備えた第2ブーム、3段伸縮式の第3ブームにより、優れたアプローチと充分な差し込み長さを確保している。例えば、高速道路であれば片側1車線を規制するだけで、一度に点検が可能になる。これにより、橋梁や高速道路のメンテナンス作業を大幅に効率化する。
■橋梁点検ロボットカメラ

「橋梁点検ロボットカメラ」は、目視が困難な箇所に対して、安全かつ効率的に橋梁点検やひび割れ測定が可能なカメラ。地上にいながら高所、橋梁の側面・下面を点検可能であるため、作業の効率化、点検時の交通規制を削減できる。
一人で運搬し、5分で簡単に設置できるのもうれしいポイント。カメラ映像は無線で付属タブレットに転送・保存でき、映像上にはクラックスケールを表示させることも可能だ。光学30倍ズームにより、20m先で0.2mm幅のひび割れを視認できる。橋梁のほか、道路照明柱、標識柱、トンネル、タンクなど建造物の点検にも役立つ。NETIS登録商品(登録番号:KT-160016-VE)でもある。

〈③屋内や地下などの狭小地を点検〉自動飛行対応の屋内用ドローン
建物内や地下などの狭小地では、コンパクトな機械で、人に代わって作業を行うドローンが活躍する。
■屋内自動飛行システム搭載ドローン BIM×Drone

「屋内自動飛行システム搭載ドローン BIM×Drone(ビム・クロス・ドローン)」は、手のひらサイズのコンパクトな自動飛行対応の屋内用ドローン。搭載したステレオカメラとBIMを用いて、BIMデータ上に飛行経路を設定することで、非GPS環境でもドローンの安定飛行を実現する。建物内や地下などGNSSが入らない場所でも、屋内の壁や障害物などの特徴をリアルタイムで捉えながら、自己位置を把握して自動で飛行できる。
主に、建設現場の進捗管理、プラントや大型商業施設、倉庫での定期巡回などで活躍。建設現場や大型施設などの点検・巡視業務を人に代わって効率的に作業する。
〈④風力発電機の羽根の中や上下水道の管路などを点検〉水陸両用カメラ付きロボット
今後建設の増加が見込まれる、風力発電機のブレード(羽根)内部の点検を行う機械として、注目されているのが「パイプクローラー」だ。
■パイプクローラー

「パイプクローラー」は、その名の通り、さまざまなパイプの内部を点検するためのカメラ付きロボット。上下水道の管路や、風力発電機のブレード内部を遠隔操作で安全に点検できる。これにより、作業者の身体への負担を軽減する。
長さ440mmのコンパクトなボディーに、カメラとライトを搭載。重量は15kgと軽量で、ハンドリング性に優れている。ボディーは表面を電解処理した陽極酸化アルミニウムとステンレス鋼製で、非常に堅牢な造りだ。バッテリー稼働時間は最大8時間。完全防水で、水深50mまで対応する。
※記事の情報は2025年11月18日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● トンネル点検プラットフォーム(アクティオ公式サイト)
● トラック式 スーパーデッキローラージャッキ仕様(アクティオ公式サイト)
● 橋梁点検車(アクティオ公式サイト)
● 大型橋梁点検車(アクティオ公式サイト)
● 橋梁点検ロボットカメラ(アクティオ公式サイト)
● 屋内自動飛行システム搭載ドローン BIM×Drone(アクティオ公式サイト)
● パイプクローラー(アクティオ公式サイト)






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