2025.06.17

「建設業の2025年問題を解決! アクティオの建設用ロボットに関するプレスセミナー」を開催 2025年3月6日、アクティオは報道関係者を対象にしたセミナーを開催した。建設業が抱えている2025年問題を、アクティオの建設用ロボットを活用することで解決しようという内容で、会場となった産業機械事業部 プラント営業課(千葉県市原市)には、数多くの報道関係者が駆け付けた。

「建設業の2025年問題を解決! アクティオの建設用ロボットに関するプレスセミナー」を開催

建設業が抱える「2024年問題」と「2025年問題」

現在、建設業が抱えている問題を整理すると、「2024年問題」と「2025年問題」の2点がある。


2024年問題は、「働き方改革」による「作業時間の規制」だ。著しく短い工期の設定などが建設業で働く方の長時間労働を招く原因となるため、2024年4月より作業時間の上限規制(原則、月45時間以内、年360時間以内)が設けられた。臨時的に超える必要がある場合でも、月100時間未満(2~6カ月平均して80時間以内)、年720時間、1カ月45時間を超える残業は年6回までとなる。


2025年問題は、「高齢化」と「人手不足」がキーワードである。2025年は、第1次ベビーブーム(1947~1949年)に生まれた団塊の世代全員が後期高齢者に達するため、75歳以上の後期高齢者の人口が増え、少子・超高齢化になる。それに伴い、人手不足に拍車がかかる可能性が高いのだ。

座学からスタートしたプレスセミナーの参加者は、テレビ局や新聞社の関係者。プレゼンターは守 栄一上席執行役員レンサルティング本部副本部長が務めた座学からスタートしたプレスセミナーの参加者は、テレビ局や新聞社の関係者。プレゼンターは守 栄一上席執行役員レンサルティング本部副本部長が務めた




建設業の課題を解決する、省人化・効率化に役立つ商品

プレスセミナーでは、上記の内容を説明した後、問題解決に寄与する商品の展示やデモンストレーションが行われた。解決のカギを握るのは、自動・ラジコンによる「省人化」、今まで人手が必要だった作業を「機械化」した商品である。ここでは、代表的な商品を紹介しよう。

■屋内自律飛行システム搭載ドローン「BIM×Drone」

「BIM×Drone(ビム・クロス・ドローン)」は、コンパクトな手のひらサイズで、自動飛行対応の屋内用ドローン。建物内・地下などGNSS(全球測位衛星システム)が使えない場所でも、手軽に安全な飛行が可能だ。建設現場や大型施設などの点検・巡視業務を、人に代わって効率的に作業することが見込まれている。

屋内自律飛行システム搭載ドローン「BIM×Drone」屋内自律飛行システム搭載ドローン「BIM×Drone」

■半自動ロボット低床式重量物搬送台車「ストローダー®」

最大積載荷重1,000kgの搬送台車。ゲームパッドを採用した無線コントローラーを使用するため、フォークリフトなどの運転資格がなくても簡単に操作が行える。全方位への走行が可能なメカナムホイールにより、狭い通路やその場での旋回、斜面や段差も走行可能だ。さらにジャッキアップ機能を搭載したことで、荷物の真下に潜り込んでの運搬が可能。荷物の積み替えが必要ないため、作業員の負担軽減に貢献する。

半自動ロボット低床式重量物搬送台車「ストローダー®」半自動ロボット低床式重量物搬送台車「ストローダー®」

■自律型掃除ロボット「KEMARO K900」

レーザーセンサーでマッピング設定、パソコンでスケジュールを設定することで、設定した時間になると自動で清掃を開始。砂利、ペットボトル、ネジや釘、ガラス瓶、ガラス片、紙、発泡材など、さまざまなゴミを回収できる。ブラシの毛足が長いため、壁際の掃除もOK。濡れた床も清掃可能で、作業が完了したら自動で充電ステーションに戻る。中規模倉庫(10,000m2)の場合、年間清掃費50%ダウンが見込める商品だ。

自律型掃除ロボット「KEMARO(ケマロ) K900」。写真はリモコン走行で清掃する様子自律型掃除ロボット「KEMARO(ケマロ) K900」。写真はリモコン走行で清掃する様子

■バッテリー式運搬車

階段や斜面でも資機材の運搬が可能。平地で1,000kg、傾斜地(最大40度)では最大で500kgの荷物を運搬できる。改修工事や建設現場など、活躍が期待される現場は多く、10人工の仕事を1台でまかなえる。

バッテリー式運搬車バッテリー式運搬車

■電動遠隔解体ロボット

屋内での解体作業時に、重いハンドブレーカーを持ちながら壁や床を斫(はつ)るのは作業員への負担が大きく、人工も必要である。この電動遠隔解体ロボットはBluetooth通信で50m程度まで遠隔操作が可能で、電動式のため屋内での作業もOK。ブレーカーは3tクラスの威力があるため、ハンドブレーカーと比較すると作業時間を7割程度短縮できる。

電動遠隔解体ロボット電動遠隔解体ロボット

■Starlink Business

さまざまな通信機器をフルカバーする「Starlink Business(スターリンクビジネス)」も紹介された。山間部や災害現場、高層階の建築現場では、通信電波がつながりにくいケースが多い。そのような状況下でも「Starlink Business」であれば快適なインターネット環境を実現できるのだ。

Starlink BusinessStarlink Business



今回のプレスセミナーでは、記者が実機を操作する機会も設けられ、実感値として省人化、効率アップにつながることも理解いただいた。

実機の操作体験風景実機の操作体験風景


建設業界がテクノロジーを積極的に受け入れ、柔軟に変化していくことで、さらなる発展が見込まれる。アクティオは今後も現場のニーズに合ったDX・GX関連商品のラインナップを拡充していく予定だ。



▼アクティオの建設用口ボットに関するプレスセミナー


※記事の情報は2025年6月17日時点のものです。



〈ご参考までに...〉

屋内自律飛行システム搭載ドローン BIM×Drone(アクティオ公式サイト)

自律型掃除ロボット KEMARO K900(アクティオ公式サイト)

バッテリー式運搬車(アクティオ公式サイト)

電動遠隔解体ロボット(アクティオ公式サイト)

「Starlink Business」機材レンタルサービス(アクティオ公式サイト)

事業分野紹介「建設DX分野」(アクティオ公式サイト)

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