2025.09.22
「アクティオSDGs体験ワークショップ2025」を開催 2025年6月7日、三重いなべテクノパーク統括工場にて、三重県いなべ市との共同主催による「アクティオSDGs体験ワークショップ2025」が開催された。このイベントは、いなべ市在住の小・中学生が対象で、今年で4回目の開催となる。

建設機械に触れてSDGsを体感するイベント
アクティオがいなべ市と共同主催で、子ども向けのSDGs体験ワークショップを初めて開催したのは、2022年5月のこと。1回目は「バイオディーゼル燃料作り」をメインにワークショップを実施した。2023年以降は「工場見学や体験から気づくSDGs」をテーマに、建設機械に触れながらSDGsを実感してもらうプログラムを実施している。
会場となった三重いなべテクノパーク統括工場には、約60名の親子が集まった
4回目となる今年も趣向を凝らしたプログラムが用意された。まずは講義形式で、建設業界や建設機械が社会で果たす役割を紹介し、続いてアクティオのSDGsの取り組みについて丁寧に説明した。
ワークショップは午前と午後の2回に分けて行われた
その後、工場内を巡回しながら体験型のカリキュラムを展開。普段は間近で見ることのない建設機械に乗ったり、操縦したりと、子どもたちは大興奮だった。
趣向を凝らしたプログラムに参加者は大満足
それでは、各プログラムの詳細を紹介しよう。
バックホーのアーチがお出迎え
■ラジコン対応型バックホーの見学
操縦席に誰も乗っていないのに、バックホーが動いている!? アクティオはラジコン対応型など、遠隔操作が可能なバックホーを取りそろえている。今回はラジコン対応型を用意し、実際にブームやバケットを操作してもらった。子どもたちの表情は真剣そのものだった。
真剣にブームを操作する子どもたち。ゆっくり、優しく操作するのは難しい
■重機試乗体験と記念撮影
重機をこんなに近くで見るのは初めてという参加者も多かったようだ。操縦席に座ってレバーを動かしたり、親子で記念撮影をしたりと、子どもたちだけでなく大人も笑顔になるコーナーだった。
普段は撮影できない場所でパシャ! プロカメラマンが撮影した記念写真は、ワークショップ終了後にプレゼントされた
■pH処理と濁度処理で放流するまでの水処理の体験
穴を掘ると湧き出るのが水。土木工事の現場では、湧き出た水をそのまま排水することはできない。現場ではセメントを使用することが多く、水はアルカリ性になりやすいため、それを中和させる必要がある。また、濁りも取り除かなければ排水できない。
子どもたちはリトマス試験紙を使ってpH(ペーハー)値を測ったり、薬剤を使って水の濁りを凝集させ取り除く実験を行った。
化学実験のような内容で、メスシリンダーの中で変化する水の様子に興味津々だった
■バイオディーゼル燃料の作成体験
天ぷらを揚げた食用油が、重機の燃料になる!? ここでは食用油からバイオディーゼル燃料を作る工程の一部を行った。食用油を規定値まで温めたり、薬剤を入れて振ったりと、普段体験できない作業に子どもたちは目を輝かせていた。
食用油からバイオディーゼル燃料を作るワークショップ
■風力発電機のブレード内部点検に使う「パイプクローラー」の操縦体験
日本各地で風力発電の施設を見かけるようになった。実は風力発電機のブレード(羽根)の中は空洞で、定期的に中に入って亀裂などの異常がないか確認しなければならない。その作業を人に代わって行うのが「パイプクローラー」だ。今回はブレードに見立てたトンネルの中を、コントローラーを操作して走らせた。
ラジコン感覚でパイプクローラーを操作
■騒音振動計による騒音と振動計測の勉強
工事現場の騒音と振動を測定する機器を使った、ゲーム感覚のワークショップ。騒音も振動も「dB(デシベル)」で表すことを教わった上で、大声を出したり飛び跳ねたりして、どのくらいの数値になるかを測定し、相当する騒音発生源などを学んだ。
騒音振動計によるワークショップ。最大表示範囲の99dBを出せるか挑戦!
■大型ファンによる暴風体験
トンネル工事などで使用する送風機で、風速20m/sがどの程度の風圧なのか体験。子どもたちは手すりにつかまっていないと、飛ばされてしまいそうだった。
風速20m/sの風圧は非常に強く、子どもたちは立っているのがやっとだ
■ロボット台車「フォロリー」の操縦体験
工場内を移動する際も、退屈しないように工夫されていた。そのひとつが、追従モードとラジオコントロールモードを備えた台車「フォロリー」の操縦体験だ。今回はラジオコントロールモードで、カラーコーンを縫うようにスラロームした。
コントローラーを器用に操作して、カラーコーンの間を縫うように走らせる
■作成したバイオディーゼル燃料による水中ポンプ運転
みんなで作ったバイオディーゼル燃料を発電機に入れ、その電力で水中ポンプを稼働。吸い上げた水が噴水のように吐き出されると、大人も子どもも大喜び。
水中ポンプは、アイドルのコンサートで演出用に使われることもある。そう聞くと親近感を持つ子どもも多かったようだ
■海水淡水化装置と消防ホースを使った射的体験
海水を淡水に変えられる「小型海水淡水化装置」の説明を受けた後、消防ホースを使って射的を行った。勢いが強く、持つのも大変な様子だったが、この日は暑かったので涼しさも感じられて、一石二鳥だった。
子どもたちが興味を惹きそうな演出、随所にちりばめられたクイズ。もらえるプレゼントを決めるカプセルおみくじも社員の手作り......。アクティオSDGs体験ワークショップは、毎回ホスピタリティーにあふれている。来年も継続して開催する予定である。
社員の愛が詰まった手作りのカプセルおみくじ。中にはプレゼントの引換券が入っている
▼アクティオSDGs体験ワークショップ2025
※記事の情報は2025年9月22日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● 三重いなべテクノパーク統括工場(アクティオ公式サイト)
● ラジコン対応型バックホー(アクティオ公式サイト)
● Safety Training System VR of AKTIO(高所作業車編・バックホー編)(アクティオ公式サイト)
● pH処理装置 希硫酸タイプ(アクティオ公式サイト)
● バイオディーゼル燃料専用発電機(アクティオ公式サイト)
● パイプクローラー(アクティオ公式サイト)
● 環境表示計 騒音・振動表示一体型(アクティオ公式サイト)
● 送風機・ブロア(アクティオ公式サイト)
● 電動追従運搬台車フォロリー(アクティオ公式サイト)
● 水中ポンプ(アクティオ公式サイト)