実習・事例
2024.07.26
「アクティオSDGs体験ワークショップ2024」を開催 2024年6月1日、三重いなべテクノパーク統括工場において、いなべ市との共同主催による「アクティオSDGs体験ワークショップ2024」が開催された。このイベントは、いなべ市在住の小学生が対象で、昨年に続き3回目の開催となる。
今年のテーマは「工場見学や体験から気づくSDGs」
SDGs体験ワークショップのコンセプトは、Touch(触れる)、Think(考える)、To make(つくる)、Tell(伝える)の頭文字から成る「4T」だ。Touch、Think、To makeはワークショップで行うが、Tellは自宅に帰ってから家族に、学校に行って友達に、感動や記憶に残った学びを伝えて完結となる。
今回のカリキュラムは、「工場見学や体験から気づくSDGs」がテーマ。座学に始まり、工場見学、SDGsに関連する体験ワークショップが行われた。
楽しく学べる数多くのプログラム
「大型建設機械」と「地球環境にやさしいアクティオの施策」を通して、子どもたちがSDGsを楽しく学べるよう、さまざまなプログラムが用意された。
■重機の試乗体験
普段、工事現場などで重機を目にする機会はあっても、間近で見たり、ましてや触ったり乗ったりすることはないはず。SDGs体験ワークショップのコンセプトは「4T」。まず参加者たちには、重機にTouch(タッチ)してもらった。
用意された重機は、0.07m3と0.7m3のバックホー、4.9tのクローラクレーン、1.3m3のホイールローダの4台。参加者は運転席に座って記念撮影したりと大満足な様子だった。
■ラジコン対応型バックホーを遠隔操作
災害現場など、危険が伴う場所で活躍するのが「ラジコン対応型バックホー」。運転席に乗って操作するのではなく、離れた場所からラジコンで操作する。今回は実際にブームを操作。こんな体験、めったにできない!
■pH処理と濁度処理を学ぶ実験
土木工事の現場で湧き出た水は、そのまま排水することができない。多くの場合、セメントを使用していてアルカリ性になるため、中和する必要がある。また、濁りも取らなければならない。参加者はリトマス試験紙を使ってpH(ペーハー)値を測ったり、薬剤を使って濁水の濁りを凝集させ取り除く実験を行った。
■バイオディーゼル燃料作り
天ぷらを揚げた油で投光機が動かせる!? ここでは使用済みの食用油をろ過、加温、薬剤注入、攪拌(かくはん)、分離といった過程により、バイオディーゼル燃料を作る方法を学んだ。
次に、バイオディーゼル燃料で投光機を動かすと、どんな臭いがするのか実際に確認した。投光機にバイオディーゼル燃料を入れ、エンジンを始動! すると、ほのかに天ぷらを揚げたような臭いが......。これには驚く参加者が多かった。
■風力発電機の羽根の中を点検する「パイプクローラー」を操作
自然エネルギーを利用して電気を作る方法には、どんなものがあるのか? そのひとつとして挙げられる風力発電機の羽根の内部を点検する「パイプクローラー」を操作して、ゲーム感覚でSDGsを学んだ。
■大型ファンによる暴風体験
三重いなべテクノパーク統括工場にはさまざまな機械があるが、中でも大きなものがトンネル工事などで使う送風機。ここでは実際に送風機を稼働し、風速20m/sがどのくらいの風圧なのかを体験した。
■騒音振動計で騒音と振動を計測
騒音振動計を使い、大きな声を出したり、飛び跳ねたりして騒音と振動を計測。最大表示範囲の99dBを出せるか挑戦した。
■犬型ロボットを見学
階段や段差に強い犬型ロボットの動きを見学。技術革新を知るため、「無人化」をキーワードに、人に代わって遠隔監視が可能な機器に触れてもらう体験だ。後ろ足だけで立ったり、ひっくり返ったりと、想定外の動きに歓声が上がっていた。
■循環式手洗い機で水をキレイに!
「循環式手洗い機」は、手洗いで使用した水を浄水して再利用できる装置。せっけんを使用しての手洗いも可能だ。実際に手を洗ってみて、臭いなどがしないこと、きれいな水であることを実感していた。
■バイオディーゼル燃料で水中ポンプを運転
バイオディーゼル燃料を発電機に入れ、その電力で水中ポンプを稼働。吸い上げた水を噴水のように吐く演出付き。この日は暑かったため、涼も得られて大喜びだった。
■小型海水淡水化装置×高圧洗浄機で射的を体験
海水を淡水に変えられる「小型海水淡水化装置」の説明を受けた後、その水を使って射的! 高圧洗浄機のガンから吹き出た水で的を落とすという、最後のプログラムは大いに盛り上がり、子どもたちは楽しそうな様子だった。
アクティオといなべ市がタッグを組んだワークショップは、今年で3回目。肩肘張らずにSDGsへの理解を深められるよう、プログラムの途中にクイズを設けたり、特製ガチャガチャを回してプレゼントを渡すなど、随所に担当者たちが心をこめた趣向が凝らされ、参加者は楽しみながら自然に学ぶことができていたようだ。
今後もアクティオは、さまざまな形で地域のSDGsに関わる活動を継続的に行っていく予定だ。
▼アクティオSDGs体験ワークショップ2024
※記事の情報は2024年7月26日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● 三重いなべテクノパーク統括工場(アクティオ公式サイト)
● ラジコン対応型バックホー(アクティオ公式サイト)
● pH処理装置 希硫酸タイプ(アクティオ公式サイト)
● バイオディーゼル燃料専用発電機(アクティオ公式サイト)
● パイプクローラー(アクティオ公式サイト)
● 送風機・ブロア(アクティオ公式サイト)
● 環境表示計 騒音・振動表示一体型(アクティオ公式サイト)
● 循環式手洗い機(アクティオ公式サイト)
● 水中ポンプ(アクティオ公式サイト)
● 小型海水淡水化装置(可搬式脱塩淡水化装置)(アクティオ公式サイト)
● 洗浄機(アクティオ公式サイト)