実習・事例
2022.12.05
茨城県鹿嶋市とSDGs体験ワークショップを共同開催 いま私たちが住んでいる世界で直面している、さまざまな困りごとを解決するためには、どうしたらよいのか? 何をすべきなのか? 子どもたちがそんなことを考えるキッカケになるSDGs(持続可能な開発目標)体験ワークショップが、2022年11月5日に茨城県鹿嶋市で開催された。
普段は入れない場所で、普段はできない勉強を
このSDGs体験ワークショップは、アクティオが茨城県鹿嶋市と共同主催したもので、鹿嶋市を中心とした近隣の小学生を対象にアクティオ鹿嶋南営業所で開催された。
アクティオは2005年に鹿嶋市と災害協定を結んで以来、良好な関係を築いてきた。また、鹿嶋市は市としてのSDGsの取り組み方針と実施している事例を紹介する講義を小中学生向けに行っている。その流れの一環として、今回のワークショップを開催するに至ったわけだ。
朝10時にスタートしたワークショップは、「アクティオが考えるSDGs」をテーマに進められた。アクティオは建設機械をレンタルしている企業で、保有している建設機械は210万台に上り、これらを使いたい人に貸し出すことで事業が成立している。この仕組みは、子どもたちが図書館で本を借りることと似ている。読みたい本を借りて、読み終わったら返し、また読みたい本を借りる。
加えて、アクティオは建設機械を単にレンタルするだけではなく、返却後の機械を点検整備し、新品同様に整えてレンタルしている。必要なときに、必要な数の建設機械をレンタルすることで、必要以上の建設機械を製造する必要がない。つまり、レンタルは地球環境に優しい仕組みといえるのだ。
また、アクティオはCO2(二酸化炭素)の排出量を抑えるため、電気で動く建設機械を数多くラインナップしている。ワークショップでも使用した電気を自給自足するオフグリッドハウスのほか、そのクルマ版ともいえるオフグリッドカーを自社開発してレンタルするなど、SDGsに前向きに取り組んでいる企業であることも説明した。
今回のワークショップでは、バイオディーゼル燃料の説明も行った。バイオディーゼル燃料は軽油の代わりとなる燃料で、大豆などの植物油から作り出される。天ぷらなどに使用した後の廃食油を精製することで、バイオディーゼル燃料に生まれ変わるのだ。そのようなバイオディーゼル燃料の精製方法を動画で紹介すると、参加した子どもたちは食い入るように見ていた。
バイオディーゼル燃料を燃料としたディーゼルエンジンが始動すると、CO2(二酸化炭素)が排出される。緑色植物は光合成により、太陽光のエネルギーを用いてCO2(二酸化炭素)とH2O(水)からデンプンなどのC6H12O6(グルコース)を合成し、O2(酸素)を大気に放出する。そうしたサイクルをカーボンニュートラルと呼ぶことも説明された。
SDGs関連の授業の後には、各種体験や見学も実施。VRゴーグルを装着して重機操縦体験を行ったり、高所作業車のデッキに乗ってみたり、実際に体を使ってアクティオの機械に親しんでもらう時間となった。
ワークショップの最後は、実際にバックホーが動く様子を見学し、周囲を煌々(こうこう)と照らす投光器の明るさも体験してもらった。参加した子どもたちは、普段入れない場所で、普段できない勉強を行い、ひと回り成長したようだった。
▼茨城県鹿嶋市とSDGs体験ワークショップを共同開催
※記事の情報は2022年12月5日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● オフグリッドハウス(アクティオ公式サイト)
● 太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカー(アクティオ公式サイト)
● トラック式 スーパーデッキ(アクティオ公式サイト)
● 電動遠隔解体ロボット(アクティオ公式サイト)