レポート
2019.08.06
レンサルティングフェアin長岡 最先端の工法・技術・商品を体感 2019年7月4日(木)、長岡市営スキー場・駐車場(新潟県)においてアクティオのレンサルティングを体感するイベント「レンサルティングフェアin長岡」が開催され、新潟県と近県から多くのお客様を集めた。
アクティオの提案力を体感できる「レンサルティングフェア」
「レンサルティングフェア」は、アクティオならではのレンサルティングに特化した商品やサービスを展示し、デモンストレーションやハンズオンで体感できるイベントだ。昨年2018年はほぼ1年をかけて全国を縦断したが、今年はこの長岡が初のフェアとなった。
また、レンサルティングフェアは、(社)全国土木施工管理技士会連合会の継続学習制度(CPDS)の講習を受けられることも大きな特徴だ。長岡では、展示会場とは別にCPDS講習の会場が設けられ、受講者に学習履歴証明書が発行された。
それでは、今回出展された機械やシステムを、ニューカマーを中心にご紹介しよう。
高精細VRによる安全教育システム「Safety Training System VR of AKTIO」に「バックホー編」が登場
「Safety Training System VR of AKTIO」は、高精細なVRシステムを使って現場での「不安全行動」を疑似体験することで「身につく安全教育」を行うシステムだ。高精細5Kかつ視野角210°でリアルな「危険」を「安全」に体験できる。主に施工業者様に貸し出し、安全大会などでご使用いただいている。
従来、高所作業車での屋内点検作業事故をシミュレーションしたタイトルで好評を博してきたが、このほど、バックホー編をリリースした。調査の結果、土木現場で発生する事故の多くがバックホーに関係していることが明らかになり、開発が着手されたという。
バックホー編には、2種類のコンテンツがある。ひとつは、バックホーで荷を吊り上げ、移動させようとしたとたん、クレーンモードではない為バランスを崩して転倒してしまうもの。もうひとつは、バックホーの運転者に話をしようとして徒歩で近づいたとたんにバックホーが旋回してきて衝突してしまうもの。どちらも工事現場で起こりがちな事故だ。
今回のシステムの大きな特徴は、手の動きを感知できるセンサー(Leap Motion)を導入したことだ。これにより実際のバックホーの操作を体験しながら事故を疑似体験できる。つまり、リアルとバーチャルが融合したのだ。今回の展示では簡易的にバックホーの操作系をシミュレーションするセットを用いているが、本物のバックホーを使用してより臨場感を増すことも可能だ。
Safety Training System VR of AKTIOについて詳しくはこちら(アクティオ公式サイト)
外付け型衝突軽減システム スリーエスに新型が登場(参考出品)
バックホーなどの重機のボディ周囲に取り付けた赤外線発光部と、作業者のヘルメットセンサーを使って衝突事故を未然に防ぐ「スリーエス」システムに新型が登場した。
新型スリーエスは、赤外線ではなく、磁界式を採用している。作業員は磁界を発生させるタグを身につけ、バックホーには磁界の検知器を載せておく。作業員が重機に近づくと、検知器がタグから発生している磁界をとらえて警報を発したり、バックホーの動きを停止させるのだ。
あらかじめ設定したバックホーの外側エリアに作業員が入ると、作業員にはタグの音と振動で、オペレーターには警報音とランプ(積層灯)で注意を促す。さらに内側エリアに入るとバックホーが自動停止。走行はもちろん、回転やアーム、バケットの動きもすべて停止する。この間、警報音は鳴りっぱなしになる。作業員が内側エリアの外に出ても、安全のため5秒間、停止を継続する。
従来の赤外線タイプは、重機の周りに複数の発光部を取り付ける必要があったが、今回磁界式を採用したことで、取り付けの手間も省け、シンプルに運用ができるようになった。新型スリーエスは早ければ今年秋にはレンタル開始となる見込みだ。
フォーエスバックホーについて詳しくはこちら(アクティオ公式サイト)
追従運搬ロボット「サウザー」 人の後をついて自走する使い勝手の良い運搬車(参考出品)
物流倉庫でのピッキングや、工場内での部品や資材の運搬といったシーンで活躍する「追従型」の運搬ロボットがサウザーだ。参考出品ではあるが、ニーズを見極めて今後レンタルを開始する可能性の高い商品だ。今回のフェアでも大きな注目を集めていた。
レーザーセンサーで、追従させたい人のズボンの裾などをスキャンして覚え込ませると、まるで従順なペットのようにその人を追従して走るようになる。積載重量は最大120㎏。広視野角レーザーセンサーで衝突回避を行うため、安全性も高い。
運用方法には2種類ある。前述のレーザーセンサーで「ご主人さま」を追いかける「自動追従」と、簡単に敷設できる反射テープのラインを検出し、その上を自動走行する「無人ライン走行」だ。無人ライン走行では、ライン上にバーコードを設置することで、シンプルな走行プログラムを組むことも可能になっている。
いずれにしても初期&運用コストが低く、狭い通路や凸凹道、坂道、屋外走行もできる。また、最大積載重量を300㎏まで増やしたサウザージャイアントもある。
電動バイク&電動アシスト自転車(折りたたみ式)
満充電で約150㎞走行できる電動バイクが「BIZMOⅡ(ビズモツー)」だ。主に現場内での移動を想定してレンタルしているが、デリバリーや警備、外回りの営業など、使用シーンは広範囲にわたる。
走行中のCO2の排出量はもちろんゼロ、静音性にも優れている。さらに、電動バイクのメリットはそればかりではない。100Vコンセントも備えているため、移動先で照明器具や電動工具なども使用できるのだ。バッテリーは、災害時、停電時のバックアップ電源として使用できるのも注目ポイントだ。
電動バイクと同じメーカーからこのほど登場したのが、電動アシスト自転車「CHOCO-NORI(チョコノリ)」だ。走行モードによりアシスト量や走行距離が異なるが、30㎞前後の移動ができる。
折りたたみ式ながら、前後輪ディスクブレーキ、リヤショックアブソーバー、LEDライトなどを装備。現場でのちょっとした移動に威力を発揮する。
トンサポ 水害時の土のう作りに強い味方
1トンの大型土のうを安全に効率的に作成できる補助器具がトンサポだ。1トン入りの土のう袋、いわゆる「トンパック」を固定する脚つきの金属枠で、組み立ても簡単にできる。従来は地面にトンパックを置き、二人がかりで口を広げて固定、そこにバックホーのバケットを使って土を流し込んでいた。バックホーの下に作業者が入るため、大変危険な作業だった。
トンサポは、トンパックのセッティングと取り外し以外はバックホーのバケット下に作業員が入る必要がない。安心安全な作業ができるのだ。また、組み立てた状態から簡単に2つに分割できるため、土の入ったトンパックが枠にひっかかることなく、スムースに取り出せる。また、土のうだけでなく、ガレキや産廃集積などにも使用できる。
トンサポ(大型土のう作成補助器具)について詳しくはこちら(アクティオ公式サイト)
ラジコン対応型バックホー 災害復旧に活躍
ラジコンで操作できるバックホーも展示されていた。これはラジコン専用機ではなく、ごく標準的なバックホーにアクティオオリジナルのキットを装着し、ラジコン化したものだ。
受信機及び制御装置、4色灯、アンテナ、手動とラジコンの切り替えスイッチを、通常のバックホーにアドオンすることで簡単にラジコン化できる。通信到達距離は最大で100mだ。
主に、災害復旧工事などの危険箇所での作業を想定している。また、マシンガイダンス・システムも簡単に追加可能だ。
ラジコン対応型バックホーについて詳しくはこちら(アクティオ公式サイト)
解体比例制御式バックホー 手元で繊細なアタッチメント操作が可能
最後にご紹介するのが、アタッチメントの操作を手元で行い、スムースで繊細なコントロールが可能な、比例制御式の解体バックホーだ。従来、バックホーアタッチメントの操作はペダルで行っていた。その制御も油圧回路のオン/オフだけを行う電磁弁式で、大まかな制御しかできなかった。この製品は、手元のスライドスイッチを使って、連続的に回転や開閉が行えるため、繊細なコントロールが可能になる。このことで、破砕しようとしているモノの堅さや素材感が直感的に判断でき、効率的な解体作業が行えるのだ。
今回のフェアでは、アタッチメントに360°旋回可能な解体用フォークを装着して展示。垂直に立てた直径数センチのポールの上に乗せたボールを、2mほど離れたカラーコーンのてっぺんに移すデモンストレーションが行われていた。
次回は四国
レンサルティングが体感できる「レンサルティングフェア」。次回は9月に四国の丸亀市で予定されている。その様子もまた、レンサルティングマガジンでリポートする予定だ。
※記事の情報は2019年8月6日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● Safety Training System VR of AKTIO(高所作業車編・バックホー編)(アクティオ公式サイト)
● フォーエスバックホー(アクティオ公式サイト)
● 電動バイク BIZMOⅡ(レンサルティングミュージアム)
● トンサポ(大型土のう作成補助器具)(アクティオ公式サイト)
● ラジコン対応型バックホー(アクティオ公式サイト)