テクノパーク・DLセンター
2024.08.09
事業部との連携でシナジー効果を発揮──3つのグループ会社〈大阪DLセンター紹介3〉 大阪DLセンターには、アクティオの各事業部や営業所に加えて、グループ会社もオフィスを構えている。最終回は、それぞれの強みを生かして建機のレンタルや修理、運送のサポートなどを行うグループ会社を紹介する。
エスアールエス株式会社
プロマックス事業部 関西支店
アタッチメントが強みの卸レンタル
アクティオのグループ会社であるエスアールエス株式会社は、昨年から大阪DLセンターにオフィスを構えている。ユニットハウスや掘削機アタッチメントなどの卸レンタルを手がけるプロマックス事業部 関西支店の後藤悟支店長に話を聞いた。
後藤「弊社は昨年、組織を再編成して支店制度を導入しました。そのタイミングで大阪DLセンターに関西支店が誕生しました。弊社には建機レンタル会社向けのプロマックス事業部、建設・設備会社向けのブルーテック事業部があり、前者は油圧掘削機、アタッチメント、ユニットハウス、各種オフィス用品など、後者は高所作業車や仮設材を主力商品としています。ここはプロマックス事業部の関西支店という位置付けです」
まだ関西支店が誕生して日が浅いが、感触はいかがだろうか?
後藤「関西における弊社のイメージはアタッチメントが強く、ユニットハウスはまだ弱い傾向があります。逆に言えば、まだ伸び代があると思います。そこをテコ入れするため、日々奮闘しています」
主力商品であるユニットハウスは、大阪・関西万博、大阪IRなどで、今後の需要が高いように思える。その特長とは何か。水野淳専任課長に聞いた。
水野「レイアウトフリーが強みです。仮設ハウスの多くは長手方向にしか連棟できないのですが、弊社のユニットハウスは縦にも横にも連結が可能です。なおかつ横のパネルも出入口やキッチン、トイレ、エアコンといったオプションを自由に組み換えられます。主流は4坪タイプですが、5坪タイプもラインナップしており、そちらは3階建てにも対応可能です。やはり関西圏は大型プロジェクトが多いので、弊社のユニットハウスは認知度さえ上がればアドバンテージがあります」
後藤「ユニットハウスはクリアしなくてはならない法令が多く、複雑なんです。よって商品知識だけではなく、法令関係にも精通していないとレンタルできません。設置場所が防火地域なのか準防火地域なのか、はたまた第一種低層住居専用地域なのかによっても、規定が変わります。まずは社員の意識改革と教育を行い、続いて認知促進のため営業をかける。今はその段階ですね」
水野「今、ユニットハウスに対するお客様のニーズは多岐にわたっています。休憩できればいい、涼しければいいというのではなく、快適性、安らぎ、美的感覚なども求められます。そういったことも勉強しながら、日々営業しています」
大阪DLセンターにはアクティオの事業部もオフィスを構えているため、情報共有しやすく、シナジー効果を生みやすいという。
後藤「アクティオの西日本支社、エンジニアリング事業部、産業機械事業部などにも支援を仰ぎながら、弊社の東北支店、関東支店、九州支店と肩を並べられるくらいの実績に早く到達できるよう最善を尽くします」
株式会社リンク
アクティオが西日本でレンタルする
通信計測機の修理・清掃を担当
株式会社リンクもアクティオのグループ会社であり、大阪DLセンターにもオフィスを構えている。まずは計測機部の白石知也営業課長に会社の概要を聞いた。
白石「弊社は測量機器の修理と販売をメインとしています。大阪府堺市に本店があり、アクティオの東京と大阪のDLセンター、それから九州にも出張所があります。東京と大阪のDLセンターでは、アクティオから委託を受けて、アクティオがレンタルしている通信計測機の修理・清掃を行っています。ちなみに、本店では弊社のお客様の対応、あとはアクティオの通信計測部以外からの対応、例えば道路機械事業部からの修理などを受けています」
その中で、白石営業課長はどのような役割を担っているのだろうか?
白石「私はもともと九州出張所にいたのですが、関西圏はICT関連機器の動きが弱いということで、大阪DLセンターの3階にある大阪営業所に異動になりました。ですので、道路機械事業の方と一緒に営業に回ることが多いですね。リンクの営業として単独で動くよりも、やはりアクティオと一緒に営業した方がグループシナジーを最大限に活用できます」
計測機部 技術課 大阪センターの稲葉直揮業務*課長は、アクティオの通信計測部 西日本通信計測課が運用している通信計測機の修理・清掃、またその進捗管理が担当だ。
* 業務:機械の整備・修理や安全管理等を行う職種。
稲葉「私と同じセクションのスタッフが大阪DLセンター内に30数名いて、1日に100台程度の完成品を生産しています。トランシーバー、酸素や騒音を測る測定器、水質の検査機器、重機に装着する安全系のセンサーなど多種多様に取り扱っています」
作業者は、オールマイティーに全ての通信計測機を修理・清掃するのだろうか?
稲葉「測量機に関しては、専門的な知識やテクニックが必要なので担当が決まっていますが、それ以外は担当を分けていません。全てのジャンルを把握するのはなかなか大変ですね。中にはあまり稼働しない特殊な通信計測機もあるので、そういったものが戻ってきたときは苦労します」
多種多品目の通信計測機を多くのスタッフで修理・清掃するとなると、品質の均一化が難しそうだ。
稲葉「そうですね。東京でも業務を行っているので、連携を取りながら高品質な完成品を生産するよう心がけています」
株式会社アクティオトランスポート
運送をサポートするグループ会社
大阪DLセンターで配送を担当しているのが、グループ会社の株式会社アクティオトランスポートだ。出先部署として大阪DLセンター内に大阪中央営業所が併設されている。まずは西川雄策所長に話を聞いた。
西川「大阪中央営業所では5台の自社車両を運用しています。弊社はセルフローダーやクレーン付きのトラックを配備することが多いのですが、大阪DLセンターは一般汎用機の物流拠点なので、弊社として初めて4tウイング車を導入しました。これは日によって決まったルートを回るメール便で使用しています。大阪中央営業所の配送範囲は、大阪、京都、兵庫、奈良、滋賀、和歌山の2府4県。このエリア内が発着になる便を対象としています」
アクティオトランスポートにおけるフロント職とは、どのようなことを担当するのだろうか? フロントを担当している森田千賀子主任に聞いた。
森田「配送の手配を行うセクションなのですが、これにはトラックで配送する便と、レンタカーによる陸送の2パターンがあります。自社で行える場合は手配が容易なのですが、こぼれた分は協力会社に依頼するので、少し煩雑ですね」
アクティオでは、軽トラックやライトバン、2t・4tトラック、散水車など、さまざまなレンタカーを扱っているが、その車両を必要な場所に届ける陸送もアクティオトランスポートが担当しているのだ。
森田「ちょっと特殊な例ですが、スケジュールに余裕があるときはフェリーを使った配送も手配します。一番遠い所では、石垣島にトラックのレンタカーを配送したことがあります」
大阪中央営業所では日々、メール便を除いて約20件の便が出ているという。
西川「大半は朝の納品、引き取りになります。安全運行を励行するため、乗車前後の点呼、免許証の確認、アルコールチェックなどは欠かせません。大阪中央営業所は早朝発の便もあるため、そういった場合は大阪営業所と協力してITを活用した遠隔点呼で対応しています」
配送を行う上で、難しいと感じるのはどのような点だろうか?
西川「大阪は重量制限が定められている道路が多いので、トラックのサイズと積荷の重量を考慮しながら配車しなければなりません。配送先までの動線上に、重量制限や高さ制限などがないか頭に入れておく必要があります」
森田「ドライバーによって運転できる自動車の免許が違いますし、取得している技能資格も異なります。そのあたりも考慮しつつ配車しなければならないので大変ですね」
大阪DLセンターの役割と機能、活躍するスタッフを3回にわたって紹介した。開設されて約3年が経つが、関西圏の重要拠点として果たす役目はすでに大きなものになっている。お客様の課題を解決するレンサルティング。その一翼を担う大阪DLセンターの、さらなる充実に期待したい。
※記事の情報は2024年8月9日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● 大阪DLセンター(アクティオ公式サイト)
● ハウス・備品(アクティオ公式サイト)
● 高所作業車・作業足場・建築機器(アクティオ公式サイト)
● 通信計測機器(アクティオ公式サイト)
● レンタカー・車両機械(アクティオ公式サイト)