アクティオクオリティ
2022.09.06
〈支店探訪:北海道支店 2 〉札幌営業所/室蘭営業所──再開発に沸く札幌で女性社員が活躍 北海道支店には22の営業所・出張所がある。今回訪れた札幌営業所は全国で唯一、女性の営業所長がチームを率いている。札幌営業所・出張所で生き生きと働く女性スタッフと、プラント関係の取り引きが多い室蘭営業所で活躍するベテラン営業担当に話を聞いた。
女性所長が率いる札幌営業所
今回の取材で最初に訪れたのが札幌営業所だ。札幌市の南東部に位置し、大規模再開発に沸く札幌市を管轄しているため、土木よりも建築工事向けレンタルの比率が高い。必然的にゼネコンとの取り引きも多く、社内では「札幌がこけたら、北海道が飛ぶ」と言われるほど、売り上げが多い営業所でもある。
そんな札幌営業所を切り盛りしているのが、アクティオで初めて女性所長となった遠藤 宏美所長。まずは遠藤所長自身がこの業界に入ることになったキッカケを聞いた。
遠藤「アクティオの前の会社でも、建機レンタルの営業を5年間していました。私、そのさらに前にあたる最初の就職先を3日で辞めてまして、2社目はすぐに辞められない......と固く誓っていたんです。で、その2社目の建機レンタル会社から採用の電話が掛かってきたのですが、実は間違えて私に電話を掛けてしまったらしいのですね。そう、本当は落ちていたんです(笑)。当初会社は、営業に配属したら辛くてすぐに辞めるだろうと考えたらしいのですが、私は後がなかったので5年間踏ん張り続け、そこで営業の醍醐味を知った感じですね。その後アクティオに移って20年になります。2015年に札幌営業所に異動してきて、昨年、所長になりました」
この業界で大ベテランの遠藤所長だが、北海道ならではの商品、寒いからこそ必要な建機はあるのだろうか?
遠藤「冬だからといって、工事が止まるわけではありません。建築現場では、防寒養生して作業します。温風のジェットヒーターを使いながら、コンクリートが凍って壊れないようにして作業を進めるんですね。土木工事は冬になると少なくなりますが、作業が必要な場合はプロパンバーナーや路面乾燥車マグマジェットなどで雪や氷を溶かして行います」
所長だからといって、営業所から指示を出すだけ、というわけにはいかない。自らプレーヤーとして、しょっちゅう外回りにも出かけている。
遠藤「日中はほとんど出かけていますね。取引先の会社さんや現場など。新規の営業は常にかけています。1年、2年、3年......と通っていると、くじけそうになる時もあります。でも、お客様と信頼関係が築け、発注をいただいた時は、やりがい、達成感を感じますね」
スタッフの半数が女性
営業所内で、遠藤所長を支えているのが、事務の中島 るみ子さんと大澤 いずみさんの2人だ。遠藤所長と中島さんは10年来の付き合い。大澤さんは以前、遠藤所長が通っていた取引先に勤めており、退職して他の業種に行く予定だったが、遠藤所長に口説かれてアクティオに再就職した経歴を持つ。お客様からの電話で感謝の言葉をいただいたり、営業が現場で受けた注文をスムーズにサポートできた際などに、大きな喜びを感じるという。
遠藤所長の下で日々成長している若手が葛西 桃子さんだ。入社して3年目。葛西さんは、もともとこの業界を目指していたわけでない。就職活動の際に参加した合同説明会で、なんとなくアクティオ人事部の担当者の説明を聞き、「とても良い方だなぁ。良い方がいる会社は良い会社に違いない」と思い、入社への階段を上っていった。もちろん、それだけではない。営業という職種に興味を持ち、話を聞くと、女性の先輩がいるというではないか。めでたく採用を勝ち取った葛西さんは、遠藤所長(当時は専任課長)がいる札幌営業所に配属され、アクティオ人生を歩み始めたのである。
建機レンタル業界全体で、女性の営業職採用は増えている。しかし、男性が多いこの業界では、新卒女性をただ単に配属しても上手く育たないケースが多いという。しかし、葛西さんには遠藤所長という同性の強い味方、良き相談相手がいたため、挫折することなく、楽しく仕事を続けられているのだ。
葛西「最初のころは新規の現場に飛び込み営業をかけて、お客様がお忙しい時間帯なども分からずにノックしていたので、素っ気ない対応をされたりしました。でも、辛いとは思わなかったですね。力仕事はきついときもありますが、営業車に重い物を積むときは整備担当の方が載せてくれたりしますし、現場に着いたらお客様が降ろすのを手伝ってくださったりするので、どうにかなっています(笑)」
高校まで部活でバスケットボールに打ち込み、大学時代はサッカー部のマネージャーをしていたという葛西さん。ニコニコとした笑顔の奥に強さを秘めた、ガッツ溢れる女性なのだ。
葛西「新規の営業を重ねるうちに、なんとなくですが、ここは無理そう、ここは通えばいけそうというのが自分なりに分かってきました。とある現場に営業をかけた際、そこに先に入っていたレンタル会社さんの担当者も女性だったんです。その時は燃えました(笑)。どうにか発注をいただくことができて、うれしかったですね」
札幌営業所のスタッフは、実に半数が女性。それぞれが仕事に積極的に向きあっている姿が頼もしい。
プラント関係の取り引きが多い室蘭営業所
北海道の南西部に位置する室蘭市は、港を中心に製鉄、製鋼、造船などの工業都市として発展してきた。そんな室蘭市をカバーする室蘭営業所は、プラント関係の取り引きが多いのが特徴だ。
室蘭営業所で営業担当として活躍する花田 俊幸主査は、アクティオに入社して20年のベテラン。もともとは札幌で業務(※)を担当していたが、室蘭で営業の欠員が出たため、業務から営業にくら替えし、現在に至る。
花田「室蘭は雪がそんなに積もらないこともあり、忙しさは年中変わりません。プラント関係の工事が多いため、TIGや半自動といった溶接機が良く出ます。お客様の工場はトラブルがあってもそう簡単に稼働を停止できないため、夜間の緊急対応もあります。大規模な工場の定期修理も短期決戦です。大量の機材を一気に投入して、一晩で完了したりします。工場内の現場事務所用として、オフグリッドハウスやオフィスカーも出ますね」
室蘭の工場群をお客様に持っているが、そこにあぐらをかいてはいられない。
花田「プラント関係以外からの発注を増やすため、例えば道路維持のような今まで本腰を入れてこなかった業種にもアンテナを張っています。そのために、MC(マシンコントロール)の研修を受けるなど、日々勉強ですね」
今回は札幌営業所の女性スタッフと室蘭営業所のベテラン営業マンを取材した。次回は旭川営業所に場所を移し、士別営業所のスタッフも交えて業務改善活動の話題を深掘りする。
※記事の情報は2022年9月6日時点のものです。
※2024年1月の組織改編に伴い「支店」は「支社」に改編されています。