2022.09.13

〈支店探訪:北海道支店 3 〉旭川営業所/士別営業所──お客様対応を円滑にする業務改善 北海道支店探訪記の3回目は旭川営業所を訪ね、同営業所と士別営業所で業務にまい進するスタッフに話を聞いた。道北ブロックの4名の事務員が取り組んだ、2020年の業務改善活動の内容もお伝えする。

〈支店探訪:北海道支店 3 〉旭川営業所/士別営業所──お客様対応を円滑にする業務改善

河川工事や橋梁工事・点検、農業土木が多い旭川営業所

札幌市に次ぐ北海道第2位の人口を有する中核都市、旭川市にあるのが旭川営業所だ。上川管内が担当エリアで、北には中川町、南には南富良野町、占冠村がある。その広さは南北約225km、東西約100kmと、いかにも北海道らしいスケールだ。


その名の通り市内に多くの川が流れる旭川は「川のまち」として知られる。お客様の業種としては河川工事、橋梁工事・点検、また農地の区画を整備する農業土木などが多いのが特徴である。


旭川営業所の高橋 健太主査は、元自衛官という経歴の持ち主。戦車等の整備をしたくて入隊したが、希望がかなわず通信関係の担当に。4年半、自衛官として任務にあたったが、機械を整備したいという思いを捨てきれずアクティオに入社したのだ。


旭川営業所の営業担当、高橋主査旭川営業所の営業担当、高橋主査


高橋「約12年間は機械の整備や修理を担当していました。4年ほど前になりますが、他の職種にも挑戦してみたい。もっといろんな人と会って仕事したい。僕が直した機械を、どんなお客様がどんな風に使っているのか、この目で見たい。そんな思いが強くなり、自らの希望で営業に移りました。最初の1、2年は、なかなか思い通りにいかなかったですね。機械はマニュアル通りに整備すれば直りますが、営業は十人十色。お客様のニーズが分からないと、打率が上がりませんから。ヒットが打てるようになっても、商品を出して終わりではありません。納入後のアフターサービスや修理が必要な場合のフォローをして、機材が返却されて、売り上げが立って、お客様に感謝されて......。その繰り返しでアクティオのリピーターをつくるのが、営業の仕事だと思っています」


同じく旭川営業所に勤務する渡部 麻弥主査は21歳の時、アクティオに中途入社した。


もはやベテラン、頼られる存在になった渡部主査いまでは他のスタッフに頼られる存在となった渡部主査


渡部「入社前は、事務職ということなので、1日中パソコンに向かって伝票を処理して......というイメージを抱いていました。簿記の資格も取ってるし大丈夫と思っていたのですが、入社してみると、実際は電話対応がメインでした。バックホーって何? といった感じで、お客様から未知の単語が次々と飛び出すので、とにかくチンプンカンプン。当初は電話に出るのがストレスになっていました」


そんな苦労を乗り越えて、派遣としての採用から正社員となり、いまでは北海道支店を代表する事務員にまで成長した渡部主査。入社して11年、その最大の功績ともいうべき成果については後ほど紹介する。




北海道縦貫自動車道の延伸で活況を呈する士別営業所

旭川市のさらに北、名寄市との間にある士別市を管轄する営業所が、士別営業所だ。所長、営業、業務2名、事務の5名で構成されており、業種としては旭川営業所と似ている。加えて北海道縦貫自動車道の延伸に向け、動きが活発化しているのが特徴だ。


そんな士別営業所に、佐藤 美郷さんが事務として入社したのは2018年2月のこと。


士別営業所の佐藤さんには、クルマを1時間走らせて旭川営業所までお越しいただいた士別営業所の佐藤さん。4人のチームの一員としてオリジナルカタログを作った。


佐藤「アクティオという会社名は知っていたんですが、何をしている会社かは理解していませんでした。電話に出ても、お客様と話をしても、会話がキャッチボールにならず......。士別営業所の事務は私だけなので、事務関係で分からないことは旭川営業所の渡部さんに聞きまくっていました。事前に"相談事は渡部さんに!"と言われていたので」


全国の支店、事業部、テクノパークなどが取り組むプロジェクトとして、業務改善活動がある。日々の業務や作業を改善し、生産性や品質の向上などを目指す活動だ。1つのプロジェクトにほぼ1年がかりで取り組み、最終的に全国から選抜された業務改善活動の取り組みを本社で発表。優れた取り組みには、最優秀賞、優秀賞などが贈られる。


そんな業務改善活動で、2020年の最優秀賞に輝いたのが北海道支店の「オリジナルカタログ」だ。お客様向けのカタログではなく、社内用の虎の巻的なカタログである。プロジェクトメンバーは旭川営業所の渡部主査、士別営業所の佐藤さん、他に稚内営業所と留萌営業所の2名を加えた計4名である。




オリジナルカタログの目的は「この会社で楽しく働いてもらうこと」

渡部「先ほど、入社したての頃は電話を取るのがストレスで......とお話しましたが、入ったばかりのスタッフは皆、そうだと思うんですね。とにかく、いろんなことを覚えなければならないので、参照用に使っていたアクティオの総合カタログ一冊に、教わったことを全部書き込んでいきました」


渡部主査が入社以来使っているという総合カタログを見ると、あらゆるページが膨大な量の書き込みや付箋で彩られ、お客様と話す上で必要な情報、ポイントが細かく記されている。渡部主査いわく、この書き込んだ総合カタログがないと仕事にならないのだそうだ。


細かな書き込みでびっしり埋まった渡部主査の総合カタログ細かな書き込みでびっしり埋まった渡部主査の総合カタログ


渡部「業務改善活動のリーダーを任せたいというお話をいただき、改めて自分は何がしたいのか考えました。大変だった時の経験を生かして、同じ境遇のスタッフを助けてあげたい。そのために社内用のオリジナルカタログを作ることにしたんですが、作ることが目的ではなくて、あくまでも手段。本当の目的は、誰もが"この会社で楽しく働いてもらいたい"ということでした」


佐藤「当時の私は、ようやく仕事の流れが分かってきたくらいで、まだまだ機械のことは分かりませんでした。何回もくじけそうになって、寝るときもカタログのことが頭から離れず......。でも、本当に素敵なチームの皆さんで、楽しく活動に取り組めました」




若い営業担当にも使ってもらえて、すごくうれしい

同じ道北ブロックの4人とはいえ、稚内と旭川は約250kmも離れている。高速道路が使えるのはごく一部の区間のみで、大半は一般道を移動しなければならない。それでも月に一度は綿密な打ち合わせを行い、カタログ作成を進めていった。


佐藤「今月は稚内、来月は旭川という具合に、みんなの営業所を持ち回りで集まりました。スカイプ(ビデオ通話やチャットが可能なソフトウエア)でも常にやり取りしていました。冬は移動が危ないので集まらずに、スカイプを頼りに打ち合わせしました」


エクセルを駆使し、表組や図を使ってレイアウトを作成。機械の写真を撮ってレイアウトにはめ込み、より分かりやすくするためにポイントをまとめた吹き出しを入れるなど、手作りのカタログが少しずつ形になっていった。


2020年の業務改善活動で最優秀賞に輝いたオリジナルカタログ2020年の業務改善活動で最優秀賞に輝いたオリジナルカタログ


オリジナルカタログを手にする渡部主査(左)と佐藤さん(右)オリジナルカタログを手にする渡部主査(左)と佐藤さん(右)


こうして2020年、「水中ポンプ」「発電機」「バックホー」「コンプレッサ」の4項目からなるオリジナルカタログが完成し、その後、2021年には打設関係のカタログも完成。2022年は、照明機器と道路機械、水タンクのカタログが完成予定である。


渡部「社会経験もなかった私を信じて採用してくださり、一から育ててくれた支店長と部長に恩返しがしたい一心で、取り組みました。コロナ禍のためオンラインでの発表となりましたが、最優秀賞をいただけて光栄です。その後、全国で採用されて、若い営業担当が使ってくれているという話を聞くと、すごくうれしく思います」


最優秀賞に選ばれた後もこれに満足せず、新たに分科会を立ち上げ、さまざまなオリジナルカタログの作成を進めている渡部主査。チーム力と熱い想いで、アクティオの業務改善活動を推進している。なお、業務改善活動の話題は、次回のレポートでもお届けするので、お楽しみに!


※記事の情報は2022年9月13日時点のものです。


※2024年1月の組織改編に伴い「支店」は「支社」に改編されています。


〈支店探訪:北海道支店 4 〉へ続く

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