2024.05.17

レンタカーを無人で貸出・返却可能! アクティオカーシェアスポット「アクスポ」 2024年1月に開始した、レンタカーを無人で貸出・返却できるサービス、アクティオカーシェアスポット「アクスポ」が順調なスタートを切っている。サービスの目的、メリット、また具体的な運用方法などを牽引役の3名に聞いた。

レンタカーを無人で貸出・返却可能! アクティオカーシェアスポット「アクスポ」

お客様とアクティオの双方にメリット

レンタル車両を早朝に受け取りたい、あるいは、業務が終了したその日の夜のうちに返却したい......。こうしたお客様の声に応える形で、新たに開始されたサービスがアクティオカーシェアスポット「アクスポ」である。


アクスポは無人のレンタカー貸出・返却サービスで、2024年1月より本格運用が開始された。具体的にはどのようなサービスなのだろうか? レンタルDX営業部でアクスポを推進している田代勝也営業主事、吉田詩乃、出光裕一に詳細を聞いた。


田代「レンタルDX営業部は今年1月に新設されたセクションで、アクスポのほかにも11のプロジェクトが進行中です。各プロジェクトにリーダーを置き、リーダーはほかのプロジェクトにもサブとして参画する形で、1人で2~4つのプロジェクトを掛け持ちします。アクスポのリーダーは当部の吉田が担当しています」


レンタルDX営業部 田代勝也営業主事レンタルDX営業部 田代勝也営業主事


リーダーの吉田は2022年入社の3年目で、昨年まではレンサルティング本部 RS事業推進部でIoT関連を担当していた。当然、DXにも明るいわけだが、アクスポはどういった目的で誕生したのだろうか? お客様にとって、コストと時間の面で大きなメリットがあると吉田は話す。


吉田「例えば、これまでは早朝から使いたい場合は前日に借りていただいていたのですが、営業所の業務開始前に借りることができますし、一日の業務が夜間に終わった場合でも、その日のうちに返却いただくことが可能です。つまりアクスポを利用すれば、当日のレンタル代のみで済むことになります。また、日中の受付でも、アクティオの営業所が混み合う時間帯での貸出は、お客様にお待ちいただく場合もありましたが、アクスポを利用すればスムーズに貸出・返却が行えます」


メリットはお客様だけでなく、アクティオ側にもあるという。


吉田「実は弊社、3月16日より完全週休2日制になりました。働き方改革の一環としてレンタカーの無人貸出・返却は大いに有効だと考えています。夜間や休日の入出庫対応が不要になるため、残業の削減になります」


アクスポのリーダーである、レンタルDX営業部 営業 吉田詩乃アクスポのリーダーである、レンタルDX営業部 営業 吉田詩乃


レンタカーに限らず、最近ではコインランドリー、銀行のATM、24時間営業のスポーツジム、餃子や焼肉といった食料品の販売など、無人化や省人化された店舗は珍しくない。コロナ禍で無人店舗の設置は加速し、現在はさまざまな業界で、働き手減少への対応策として期待されている。最新のデジタル技術を融合して、キャッシュレス決済や入退店管理なども可能になっている。


アクスポはどういったDXを駆使することで、無人化を実現したのだろうか?


出光「アクスポを利用する場合は、事前登録が必要です。まずは営業所へお問い合わせいただき、専用申込用紙に必要事項を記入。その後、会員カード・QRコードを発行します。これで事前登録は完了です。ご注文いただく際は、電話で車両を予約。貸出日や返却日は24時間365日、自由に選択可能です。レンタル日当日はアクスポ内にある鍵管理機に会員カードかQRコード、さらに運転免許証をかざして解錠。鍵を受け取り、車両を使用します。返却時は車両を所定の場所に戻し、鍵を鍵管理機へ返却して終了です。なお、アクスポまではご自身の車を使ってお越しいただき、レンタル車両があった位置にご自身の車を駐車いただくことができます」


レンタルDX営業部 営業 出光裕一レンタルDX営業部 営業 出光裕一




防犯のためスポットは営業所に隣接

アクスポは24時間365日、いつでも利用できるサービスのため、防犯上の理由からアクティオの営業所内にはスポットを設置していない。営業所に隣接というスタイルを採用している。


吉田「営業所内にアクスポを併設してしまうと、会員以外の方も自由に出入りできるようになってしまうため、あえて分けました。鍵管理機は屋内用と屋外用の2タイプ用意しており、営業所の運用に合わせて使い分けています」


屋内用の鍵管理機の場合、以下のように解錠を行う。


専用ハウス(左)の入り口にあるリーダー(右)に会員カードまたはQRコードをかざして解錠、入室する専用ハウス(左)の入り口にあるリーダー(右)に会員カードまたはQRコードをかざして解錠、入室する


専用ハウス内に設置されたリーダー(左)に会員カードまたはQRコード、さらに運転免許証をかざすと該当箇所が解錠され、借りるレンタカーの鍵が取り出せる(右)専用ハウス内に設置されたリーダー(左)に会員カードまたはQRコード、さらに運転免許証をかざすと該当箇所が解錠され、借りるレンタカーの鍵が取り出せる(右)


貸出商品ラインナップは、商用車、トラック・ダンプ、散水車、トラック式高所作業車、トラッククレーン、橋梁点検車などがある。


公道を走行可能な車両であれば、車種を問わずレンタル可能だ公道を走行可能な車両であれば、車種を問わずレンタル可能だ




全国に拠点を拡大へ。サービスの拡充にも期待

アクスポのサービス展開は、まだスタートを切ったばかりだ。


田代「半年の実証実験を経て、今年1月から苫小牧、室蘭、川越、滋賀の4営業所でサービスを開始しました。まだまだ少ない状況ですが、できるだけ早い段階で各支店に少なくとも1拠点、つまり28カ所以上に拡大する予定です」


現在進行形で拠点を新設中という状況だが、既にサービスを利用したお客様からは好評を得ているという。


吉田「北海道は土地柄、現場まで離れていることが多いため、早朝に借りられるアクスポは便利という意見を多くいただいております。最も反響が大きいのは滋賀で、登録者の口コミで広がっているようで、多くのご登録をいただいています」


今後の展望、サービスの拡充という点については、次のように話す。


吉田「今後はレンタカー以外の小型の商品も、アクスポでレンタルできるよう検討しています。例えば小型発電機くらいのサイズであれば、十分に対応可能だと考えています。システム的には、AIによる本人確認や、ITを利用した社内DXの推進を視野に入れています。クラウドと専用システムで管理できるようになれば、車両の貸出時に貸渡証をメールで発行することが可能になります。アクスポは、新たなサービスを創出できると確信しています」


レンタカーの利便性を高め、お客様の業務の効率化や生産性の向上に貢献する新サービス、アクスポ。拠点の拡大やサービスの拡充など、今後のさらなる展開が期待される。


※記事の情報は2024年5月17日時点のものです。

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