2024.01.30

真冬の生活を守る除雪機 降雪地帯では大通りを除雪車が走る姿や、地域の住民が手作業で除雪している姿が多く見られる。寒い中での除雪作業は体への負担が大きく、作業員の人手不足も課題となっている。そこで今回は、効率的に除雪作業を進め、人手不足を解消する商品を紹介する。

真冬の生活を守る除雪機

除雪作業の種類

積雪時に除雪を行わないと、事故や倒壊につながるため、さまざまな場所で業者からボランティア、地域住民まで除雪作業を行っている。しかし、積雪地帯の高齢化や人口減少で思うように進まないことも多い。


また、寒い中で長時間作業を行えば低体温症や凍傷といった健康上のリスクも伴う。除雪は寒い環境で体力を消耗するため、体への負担も大きい作業だ。短時間で効率的に作業するには重機が役立つ。作業に合った除雪機を活用するために、まずは除雪作業の種類を押さえておきたい。


■路面の安全性を確保する作業

・新雪除雪

路面に積もった新雪を、路側または路外に除雪する。


・路面整正

路面に降り積もって通行車両に踏み固められた圧雪の凹凸を削り取り、平滑に仕上げることで通行車両の安全を確保する。


・凍結防止

カーブや急勾配、橋梁など、スリップしやすい場所に凍結防止剤を散布する。


■取り除いた雪を捨てる作業

・拡幅除雪

新雪除雪や路面整正を繰り返し、路側に寄せられ大きくなった雪を雪堤(せってい)に積み上げるか、路外に投雪し、道路幅を確保する。


・運搬排雪

雪堤が大きくなり、雪の置き場がなくなった際に、ダンプトラックに積み込み雪捨て場に捨てる。



こうした除雪作業を踏まえ、それぞれの作業に適した、アクティオがレンタルする除雪機を紹介する。




雪を道路から取り除き、路面の安全性を確保する

■モーターグレーダー

道路工事で道路を平らにする整地作業に使用する「モーターグレーダー」は、新雪除雪から路面整正まで行うことができるので、除雪時にも活躍する。除雪時は、踏み固められた固い雪を削り取るため、車体先端にウェイトを付け、ブレードにかける重量のバランスをよくして使用する。


アクティオは、キャタピラージャパン製の「MG230Ⅲ」「MG430」と、コマツ製の「GD405A-3」「GD655-3E0」の4種類のモーターグレーダーをそろえている。


GD655-3E0(コマツ)GD655-3E0(コマツ)


「MG230Ⅲ」「GD405A-3」のブレードの全長は3,100mm、「GD655-3E0」は3,710mm。機体正面に対して斜めにし、剥ぎ取った雪を路側に寄せながら走行する。切削角度(ブレードと路面の間の角度)は運転席から容易に変更することができ、「MG230Ⅲ」は36~81°、「GD405A-3」は33~81°、「GD655-3E0」は29~77°まで調整できる。


また、最大サイズの「GD655-3E0」は、作業の内容や動きに合わせて最適な油量・油圧を提供するので、油圧ロスが少なく低燃費だ。


■路面乾燥車

「路面乾燥車」は道路上で硬く凍った氷の除去や、除雪後に凍結してしまった道、水道管などの地面の下で凍ってしまうものにも効果がある。通称「マグマジェット」と呼ばれ、熱源により路面を乾燥させる道路工事用の汎用機械だ。高架での舗装工事を行う際の下地処理として、防水シートを乾かす作業でも通年で威力を発揮する。


路面乾燥車(ホイールローダ―:ヤンマーV4-7、発電機:ヤンマーYDG500VS-5E、送風機:シズオカF300TS)路面乾燥車(ホイールローダ―:ヤンマーV4-7、発電機:ヤンマーYDG500VS-5E、送風機:シズオカF300TS)


首都圏はわずかな積雪でインフラが麻痺し、大きなダメージを被る。熱風送風型の路面乾燥車は路面を傷めないため、橋の継ぎ目にゴムが使われている首都高速道路などでも活躍する。乾燥・融雪・融氷能力が非常に高く、作業時間を大幅に短縮できる。ヒーターを使用しない送風機のみでの使用も可能だ。


4基のバーナーは独立制御可能。送風のみの運用も4基のバーナーは独立制御可能。送風のみの運用も



▼【建機レンタル】路面乾燥車マグマジェット【アクティオ】




除雪後の雪堤を処理する

■スノーロータリー

「スノーロータリー」は、拡幅除雪や運搬排雪の作業に使用する。オーガという回転装置で雪堤を切り崩してかき込み、回転する羽根であるブロアにより雪を飛ばす除雪機械である。


アクティオは、除雪幅650mmの「JS-865C,A」(ヤンマー)と、800mmの「Y8-11G」(ヤナセ)などを用意している。どちらも小回りの利くハンドガイド式の小型サイズなので、店舗の入り口などの除雪に適している。


JS-865C,A(ヤンマー)JS-865C,A(ヤンマー)


「JS-865C,A」は湿った雪でも詰まりにくく、まとまりの良いきれいな形で投雪することができる。遠くへ投雪できない時は、足元への投雪も可能だ。LED作業灯が付いており、夜間や薄暗い中、降雪時でも明るく、安全に作業ができる。安全面ではレバーハンドルを握れば動き、離せば止まる、レバー式デッドマンクラッチを採用している。


■ホイールローダ

路側に集めた雪をダンプトラックなどに積み込む運搬排雪に役立つのが「ホイールローダ」。積雪のない時期は、工事現場はもちろん農業、畜産業、採石場など、重くて大きなものを運搬する必要がある現場でも活用されている。ホイールローダはタイヤで走行するので、小回りも利き、ダンプトラックに積み込むだけでなく、近い場所であればバケットに雪を入れたまま運ぶことも可能だ。


アクティオは、0.4m3から3.0m3までさまざまなバケットサイズのホイールローダを用意しているので、除雪の規模に合わせて選べる。


V4-6(ヤンマー)V4-6(ヤンマー)


最小サイズの「L4-2」(三菱ロジスネクスト)は、質量2,645kgと3tを切る小回りの利くタイプ。最大サイズの「ZW180」(日立建機)はバックモニタを標準装備しており、視界が悪くなる積雪時の作業でも安全性の向上に役立つ。


※記事の情報は2024年1月30日時点のものです。


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〈ご参考までに...〉

モーターグレーダー(アクティオ公式サイト)

路面乾燥車(アクティオ公式サイト)

スノーロータリー(アクティオ公式サイト)

ホイールローダ(アクティオ公式サイト)

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