2023.12.25

グループ力を生かしプラントの定期修繕をサポート──青森ブロック〈支店探訪:東北支店 9 〉 本州最北端の青森県。東に下北半島、西に津軽半島を有し、三方を海に囲まれ、世界自然遺産の白神山地、日本百名山の岩木山や八甲田山、四季折々の美しさが見事な十和田湖など、豊かな自然に恵まれている。青森県はその歴史的背景から西の津軽地方と東の南部地方に大別されるが、まずは南部地方にあるアクティオ八戸営業所を訪ねた。

グループ力を生かしプラントの定期修繕をサポート──青森ブロック〈支店探訪:東北支店 9 〉

7つの営業所でシェア拡大を目指す青森ブロック

八戸自動車道の八戸西スマートICから東へ数㎞進むと、八戸港との間に八戸営業所はある。その外観は、見慣れたアクティオの営業所とは異なる。ひと言で言うと、モダン。無駄のないソリッドなデザインだ。営業所内に入ると、正面のウッディーな壁一面に、品良くAKTIOのロゴがあしらわれている。まずは、この店舗に関して青森ブロックの豊嶋広法ブロック長に話を聞いた。


豊嶋「八戸営業所は、今後の営業所はこういう店にしていきましょうというモデル店なんです。2022年6月に現在の場所に移転してきたのですが、その際にイメージを一新しました。ここ以外の営業所にも移転リニューアルの計画があります」


青森ブロックの豊嶋広法ブロック長青森ブロックの豊嶋広法ブロック長


豊嶋ブロック長は秋田県出身で、1991年に異業種からの転職で中途入社した。以来営業職一筋で、営業所長として新店舗の立ち上げも経験し、数年前に青森ブロックに異動。営業所モデル店化の仕事も兼ね、八戸にブロック長のデスクを構えて現在に至っている。


豊嶋ブロック長に、青森ブロックの概要を聞いた。


豊嶋「ざっくり言うと青森県は、中央を縦断する奥羽山脈を境に、西が津軽地方、東が南部地方で、全く異なる文化が今も根強く残っています。津軽地方には青森営業所、青森南営業所、弘前営業所、五所川原営業所の4つの営業所、南部地方には八戸営業所、十和田営業所、六ヶ所営業所の3つの営業所があります。弘前営業所と五所川原営業所、八戸営業所と十和田営業所は、それぞれ所長が兼務となり、約60名の社員で青森ブロックを切り盛りしています。お客様の特色に関しては、津軽地方は土木系が多く、南部地方はプラント系がメインとなっています」


青森県の面積は47都道府県で8位と広いが、人口は31位、人口密度は41位。数字が人口の少なさを表している。


豊嶋「人材の確保は課題のひとつですね。本州最北の県なので、遠いイメージがあるのでしょうか。気がかりなのは社員数だけではなく、高齢化も挙げられます」


何か解決策はあるのだろうか?


豊嶋「青森ブロックには東北支店管内で唯一、工場がありません。これはあくまでも構想ですが、ゆくゆくは工場を造りたいと考えています。アクティオならではの高い品質を維持できますし、トレーニングフィールドも併設してICTや林業、鉄道といった分野にも、攻勢をかけたいですね。お客様からはICTを強化したいというお話もいただいています。工場という環境なら、高齢者も働きやすい。営業所の業務では、例えば小型の汎用機だけを整備するというシフトを組めませんし、時にはお客様への対応も求められます。そういった問題も工場なら解決できます」


拠点の整備、高齢者問題、そして最重要課題であるシェア拡大など、課題は山積みだが、それだけに伸び代は大きいとも考えられる。レンサルティングを武器に更なる飛躍を期待したい。


青森ブロックのオフィスは八戸営業所内にある。右は青森ブロック 事務の川口緑青森ブロックのオフィスは八戸営業所内にある。右は青森ブロック 事務の川口緑




プラント関係と道路土木がメインの八戸営業所

青森県には青森市、八戸市、弘前市の三大都市があり、この3市だけが人口10万人を超える。青森市は県庁所在地であり、八戸市は漁業、商業に加えて工業地帯として栄え、弘前市は城下町として美しい町並みを形成し国立大学も設置されている。


八戸市は建機レンタル事業を展開する上で恵まれた環境のように思えるが、実際はどうだろうか? 2022年4月よりアクティオ八戸営業所の所長を務めている種市政幸所長に話を聞いた。


種市「臨海部の工業地帯に製鉄や製紙などの大型プラントや火力発電所があります。これらのプラントは維持管理のため定期修繕を行いますので、それに付随する機械が出ます。重機、作業車、溶接機、ユニットハウスなどですね。あとは道路・土木も勢いがあります。八戸市は太平洋側で降雪量が少ないため、冬でも工事が行えます。また八戸には高速道路もあるので、それに関する仕事も多いです」


八戸営業所の種市政幸所長八戸営業所の種市政幸所長


八戸市は道路土木も活発とのことだが、国土交通省が推進するi-Constructionの「ICT技術の全面的な活用」については、どんな感触をお持ちだろうか?


種市「以前、地場の道路業者さんは、ICTやDXといったことにはあまり興味をお持ちではありませんでした。しかし、経営者が引き継がれて若返った、腕のいいオペレーターが高齢化により少なくなった、さらに役所関係の仕事ではICT建機を使用すると費用が追加されるといった状況が重なり、ここ1~2年でお問い合わせが増えました。ICT建機は競合他社も扱っていますが、アクティオのICT建機は精度が高いという声をお客様からいただいています。ICT建機の使用が一般化すれば、アクティオブランドの幅は一層広がると確信しています」


八戸営業所の種市政幸所長


お客様へのサービス向上に関しては、どんなことを心がけているのだろうか?


種市「急なオーダーはお互いのメリットにならないため、できるだけ工程表を共有してもらい、先回りして打ち合わせを行い、事前に機械を準備するよう心がけています。営業所が新しくなったことで社員の士気も上がり、そういった前向きな姿勢がお客様対応にもプラスに働いていると思います」


八戸営業所のデスクはフリーアドレス。正面の壁がウッディーなのも印象的だ八戸営業所のデスクはフリーアドレス。正面の壁がウッディーなのも印象的だ


敷地が広く、機械の在庫も豊富だ敷地が広く、機械の在庫も豊富だ




事業部とグループ会社が一丸となって取り組んだ大型プロジェクト

青森ブロックの新たな試みとして、事業部とグループ会社のシナジー効果が発揮されたプラントプロジェクトの成功事例を紹介したい。


八戸市は臨海部と内陸部に大型プラントが林立する工業団地を有している。プラントは定期的に修繕を行うが、アクティオはプラントの定期修繕案件を受注できていない状況だった。理由はさまざまだが、そのひとつとして挙げられるのがリソース不足である。


定期修繕案件は作業員たちの休憩所となるユニットハウスの受注が突破口となるが、大型プラントになると100以上のユニットハウスを短期間に設置しなければならない。そこがネックとなり二の足を踏んでいたが、アクティオグループのエスアールエス株式会社が八戸市に営業所を新設することが決定。エスアールエスといえば、さまざまな現場事務所をカタチにするユニットハウスが主力商品のひとつだ。


機は熟した。豊嶋ブロック長の号令により、プロジェクトチームが発足し、東北支店営業部の立花龍彦専任課長、青森ブロック 営業担当の工藤慎弥、八戸営業所の三角毅営業主事、そしてエスアールエス プロマックス事業部 八戸営業所の鈴木幸徳所長代理が集結したのだ。


立花「私は以前、産業機械事業部のプラント営業部に在籍していて、幾度も大型プラントの定期修繕案件に関わったことがあります。プラントによって構内ルールが異なり、細かい制約も多いので、難しい案件ではあります。豊嶋ブロック長とは古い付き合いで、今回は経験を買われて呼ばれたといった感じでしょうか」


産業機械事業部 プラント営業部(東北支店営業部駐在)の立花龍彦専任課長東北支店営業部の立花龍彦専任課長


工藤「私は今は青森ブロックの営業ですが、以前は八戸営業所の営業で、市内の大型プラントを半分くらい担当しました。今は八戸だけではなく、青森のプラントもテリトリーです。あとはICT建機も担当しています」


青森ブロック 営業担当の工藤慎弥青森ブロック 営業担当の工藤慎弥


三角「私は工藤と同じく営業担当で、立花専任課長にサポートしてもらいながら、月1回の同行営業を実施しました。まずは大型プラントに常駐する業者からの情報聞き込みを徹底的に行い、場内の相関図を作成。そこからアタックすべきキーマンを明らかにし、営業を強化しました」


八戸営業所の三角毅営業主事八戸営業所の三角毅営業主事


鈴木「私は2022年10月に八戸営業所に赴任したのですが、その時には既に受注が決まっており、いきなり大きな渦に巻き込まれた感じですね。私自身はこれほど大きなプロジェクトの経験はなかったのですが、エスアールエスとしてはありますので、不安はありませんでした」


エスアールエス プロマックス事業部 八戸営業所の鈴木幸徳所長代理エスアールエス プロマックス事業部 八戸営業所の鈴木幸徳所長代理


大型プラントは1~2年周期で大規模、中規模の定期修繕を交互に行うケースが多く、今回はタイミング的に大規模修繕の年だった。全国から集結する作業員の数は、なんと2,000人。その作業員が休憩するユニットハウスを、短期間で200棟も設置するという大規模プロジェクトだ。200棟は1カ所ではなく、広い構内の定められた場所に分散して設置する。


三角「いつ、どこに、何棟建てるかが決まっているため、その工程表どおりにきっちりと進行させる必要があります」


工藤「しかも大型プラントは部分的に稼働しているため、我々が構内を独占できるわけではありません。大型ホイールローダー、フォークリフトなどが走り回っている中での搬入、設置になります。パイプラインや架空線にも注意を払う必要があるため、神経がすり減る作業の連続でした」


立花「今回の大型プラントは常時、ガスマスクの着用が必須で、加えてガス試験紙を作業着に付け、一酸化炭素のガス検知器も常備という装備だったため、かなり大変でしたね」


鈴木「200棟のユニットハウス中、160棟は新品を弊社の工場から直接搬入しました。アクティオ6名、エスアールエス8名、運送・建方19名で作業に当たりました」


実は今回の定期修繕案件を受注するにあたり、大きな決め手となったのが"安全"だった。


立花「大手のお客様になればなるほど、安全管理の徹底は必須です。我々の提案は安全対策も申し分なく、先方の定期パトロール員に注意を受けることは1度もありませんでした」


工藤「建方時に使用しなかったラフタークレーンを、解体時には提案し、快く了承いただけたのも良かったと思います。トラックのユニックで吊るよりも、ラフタークレーンの方が作業半径が大きく、安全性や作業時間の短縮につながりますからね。2カ月かかった建方が解体時は1カ月に短縮できました」


立花「今回の成功を受け、次回の定期修繕案件も受注することができました」


三角「定期修繕以外でも今後、例えば発電機を大量受注いただける関係になったのも大きいと思います」


工藤「今回の経験を武器に、ほかの大型プラントの定期修繕案件も受注していきたいですね」


多様な産業が集積する八戸。アクティオの活躍の場は、まだまだ広がりそうだ。


左から八戸営業所の三角毅営業主事、青森ブロック 営業担当の工藤慎弥、産業機械事業部 プラント営業部(東北支店営業部駐在)の立花龍彦専任課長、エスアールエス プロマックス事業部 八戸営業所の鈴木幸徳所長代理


※記事の情報は2023年12月25日時点のものです。


※2024年1月の組織改編に伴い「青森ブロック」は「青森支店」に、「支店」は「支社」に改編されています。


〈支店探訪:東北支店 10 〉へ続く

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