テクノパーク・DLセンター
2020.12.07
佐野テクノパーク統括工場紹介【後編】7万台の水中ポンプや多彩な汎用機も整備 佐野テクノパーク統括工場では、【前編】でお伝えしたエンジニアリング事業部の他に、水中ポンプや汎用機を扱うスタッフも作業に従事。ISO14001を取得するなど環境面への対応も進む。【後編】では、これらのエリアを紹介しよう。
7万台を管理している「水中ポンプ広域センター」
アクティオの歴史は水中ポンプのレンタルに端を発しているため、水中ポンプはアクティオの原点ともいうべき商材だ。水中ポンプの基幹工場は東が水中ポンプ広域センター(栃木県栃木市)、西が西日本水中ポンプ広域センター(三重県いなべ市)となり、大井川を境に保有する水中ポンプの運用を分けている。その内訳は、東の50Hzエリアが7万台、西の60Hzエリアが3.3万台で、計10.3万台という具合だ。
水中ポンプが使用される環境は、過酷である。汚泥、塩水......。そのような状況下でも、止まることなく水をかき出さなければならない。だからアクティオでは、たとえ青森で1時間しか使っていない水中ポンプでも、必ず水中ポンプ広域センターに戻して分解・整備・検査・塗装を全数行っている。重要パーツとなるインペラ(羽根車)がどれだけ摩耗しているかは分解しないと判断できないからだ。また、水中ポンプは字の如く水の中で使用するため、漏電があったら一大事。戻ってきた水中ポンプは全て、インペラ、漏電、揚程、電流値、水漏れの有無などをチェックし、きれいに再塗装して再び現場に送り出されるのだ。水中ポンプのレンタルから始まったアクティオならではの、こだわり。それが最高品質の担保につながっている。
汎用機を扱う北関東テクノパーク工場
栃木、群馬の北関東に埼玉の一部を加えたエリアで、汎用機と呼ばれている機械を全般的に整備している総合工場が「北関東テクノパーク工場」だ。バックホーや発電機、電工ドラム(コードリール)などの幅広い商材を扱っている。また、ヤードには数多くのフォークリフトが並んでいるが、これは産業機械事業部のテリトリー。以前、この工場でフォークリフトをメインに整備していたことがあるため、いまでも得意とする作業員が多いことから、事業部の機械も集まってくるのだ。
これは北関東テクノパーク工場に限った話ではないが、佐野テクノパーク統括工場はISO14001を取得しており、環境面に対して十分な配慮がなされている。地下に雨水貯水タンクを設置し、雨水と循環水を利用して使用済みの建設機械の洗浄に使用。2019年にリニューアルした塗装ブースは、塗料や粉塵が外気に放出されないよう陰圧に保てるようにし、それと同時に作業員の健康面にも配慮した設計となっている。
昨年は多くの台風が日本を襲ったが、このような緊急事態時はセクションの垣根を取り払い、被災地に迅速に多くの機械を供給するため、夜遅くまで作業することがある。昨年、台風19号で被災した長野は北関東テクノパーク工場のエリア外だが、近県ということで積極的に対応した。また、東日本大震災時も被災地に機械を供給する拠点として機能。特に北関東テクノパーク工場は汎用機を扱う工場のため、災害支援には滅法強いのだ。
※記事の情報は2020年12月7日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● 佐野テクノパーク統括工場(アクティオ公式サイト)
● 水中ポンプ・水処理機械(アクティオ公式サイト)