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2023.04.18
工事現場の騒音対策で活躍!静かに威力を発揮する商品 騒音や振動を伴う建設の工事現場には、近隣の生活環境を守るためにさまざまな法規制が課せられている。とはいえ騒音は問題になりやすく、近隣からの苦情も少なくない。そうしたことを背景に、低騒音で稼働できる油圧ブレーカーや発電機など、騒音対策商品の開発は日進月歩で進化している。今回はアクティオが取り扱っている低騒音の商品をピックアップしてご紹介する。
騒音対策が欠かせない工事・建設作業
「防音パネル(吸音タイプ)」と「エコーバリア+移動式取付フレーム」の記事でも紹介したが、日本の公害苦情件数の中で一番多いのは「騒音」(18,755件)である。その内訳は「工事・建設作業」がトップ(7,221件)で、次に「産業用機械作動」(3,391件)に続く。こうした背景から、「工事・建設作業」の騒音対策がいかに重要かが分かる。
防音パネルやエコーバリアは「防音」に焦点をあてた製品だが、今回の記事では製品そのものに騒音対策が施されたもの、さらに現場の騒音環境が表示できるものなど、あらゆる角度から騒音対策できる商品をピックアップした。
世界初!圧入原理の実用で建設公害を発生させない「サイレントパイラー®」
「サイレントパイラー®*」は、杭の打ち抜きに用いる機械で、世界で初めて圧入原理を実用化した油圧式杭圧入引抜機だ。圧入原理の「圧入」とは、すでに地中に押し込まれた杭を数本つかみ、その引抜抵抗力を反力にして油圧による静荷重で次の杭を押し込む原理を実用化した工法で、騒音や振動といった建設公害を発生させない。
*サイレントパイラーは株式会社技研製作所の登録商標です。
打撃や振動で杭を地盤の中に設置する打ち込み方式では、振動や騒音が発生してしまい、地盤を削孔(さっこう)して杭を設置する埋込み方式では、余分な排土や泥水が発生する。こうしたほかの設置方法と比較すると、圧入原理を備えたサイレントパイラーは周辺環境に配慮が必要な建設・工事現場にはうってつけだ。
既に設置された完成杭から反力を得るため、圧入機本体の自重が不要になり、施工機械の軽量・コンパクト化も図れる。そのためさまざまな現場への適用力も高く、圧入機自体が完成杭上を自走する機能を持つことで、無駄なく合理的な施工ができる。
また、パイラーの上部にウォータージェット用のジェットリールを設置した、パイラージェットリール®など多彩なオプションが取り付け可能で、多様な施工に対応できる。圧入施工の完了地点で圧入機本体が撤去できない橋梁下や狭隘(きょうあい)地では、撤去可能な位置まで完成杭上を後退自走できるようにする、後退自走アタッチメントの使用がおすすめだ。
遮音・防音・防振効果のある「超低騒音油圧ブレーカー」
油圧ショベルのアーム先端に装着し、本体の油圧を利用して作業を行うのが油圧ブレーカーだ。主にビルの解体やコンクリート構造物のはつり、舗装路面の破砕、採石場や鉱山の発破などで大割れした岩石の小割り、岩盤掘削、トンネル工事などさまざまな現場で使用される。
通常、油圧ブレーカーは衝撃エネルギーにより動的に岩盤やコンクリートを破砕する。この破砕時に非常に大きな騒音や振動を発生させるため、周辺環境に配慮が必要な現場では、「超低騒音油圧ブレーカー」の出番となる。
ブレーカー本体を密閉型のボックスフレーム構造のブラケットに収め、ダンパーが油圧ブレーカー本体をしっかり保持することで、金属打撃音を低減できる。
ブレーカー本体から発生する振動をアーム部先端付近で70~90%まで、オペレータシート部で50~67%まで抑えることができ、振動低減によるオペレータの疲労蓄積も低減され、安全衛生環境も向上する。さらに遮音・防音・振動低減は、遮音シート・遮音壁の最小化といった工事計画での防音対策の簡便化という効果ももたらす。
このように超低騒音油圧ブレーカーを使用することは、周辺環境への影響を低減するだけでなく、作業環境や工事計画などの改善にもつながるのだ。
図書館内の音と同レベルの「静音発電機」
「静音発電機」とは一般的な発電機に比べて、騒音を低減する設計がされている発電機のことを指す。建設現場での動力源として欠かすことのできない発電機は、屋外での各種イベントや災害時の非常用電源としても需要がある。特に災害などの非常時や深夜の工事現場では、発電機が夜通し稼働しているため、騒音の少ない静音発電機が重宝される。
気になる静音発電機の騒音レベルは43/47dB(50/60Hz)で、図書館内の音と同程度というから驚きだ。かなりの"静音"である。
3電源仕様標準装備で、さらにスライド式サイドドア、開閉しやすいフロントパネルなど、メンテナンスが容易な構造もうれしい。
作業員の環境意識も高める「環境表示計 きんりんくん2」
「環境表示計 きんりんくん2」は、作業現場の騒音と振動レベルを同時に計測することができる一体型タイプの計測機器だ。薄型・軽量なコンパクト設計で、設置場所に電源さえあれば、すぐに数値を計測・保存し、外部表示できる。
こういった環境表示計や騒音計は直接的に騒音を防ぐものではないが、現場の環境基準管理や、騒音・振動値のデータ管理に便利なのはもちろん、作業員が視認しやすいことも、周辺環境への意識を高めるのに効果的だ。
防塵・防滴構造で屋外での使用も問題なく、視認しやすい大型LED表示になっている。付属の専用アプリを使えば日報や月報が作成できる。単管取付けクランプがついているため設置も簡単だ。
※記事の情報は2023年4月18日時点のものです。
〈ご参考までに...〉
● サイレントパイラー®(アクティオ公式サイト)
● 超低騒音油圧ブレーカー(アクティオ公式サイト)
● 静音発電機(アクティオ公式サイト)
● 環境表示計 騒音・振動表示一体型(アクティオ公式サイト)