レポート
2023.12.18
第8回鉄道技術展2023に出展。省力化や作業効率の向上に寄与する商品を展示 アクティオは2023年11月8~10日の3日間、幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「第8回鉄道技術展2023」に出展。省力化につながる軌陸車のダンプや安全装置付きのバックホー、作業効率の向上に寄与するアタッチメントなどを展示し、現場のニーズに合わせた鉄道工事用建設機械と技術力をアピールした。
ダンプやバックホーの軌陸車をメインに展示
鉄道技術展は、鉄道・交通システムやインフラ技術、施設、電力、輸送、運行管理、車両、インテリア、旅客サービス関連など、鉄道分野のあらゆる技術が横断的に会する総合見本市として2010年から開催されている。アクティオは2019年の第6回から参加し、今回で連続3回目の出展となった。
今回、アクティオは省力化につながる軌陸車のダンプや安全装置付きのバックホーをメインに展示。さらに鉄道施設の保守点検に役立つアイテムも展示し、来場者の関心を集めた。
ここからは、出展したアイテムを詳しく紹介する。
センサー付きバックホー
セカンドブームに取り付けられたレーザーセンサーによって距離を測り、旋回操作時やセカンドブーム操作時に対象物との接触を回避する旋回制御装置が搭載された軌陸バックホー。オペレーターの意識がバケット部に集中するあまり、ブーム上部への配慮が希薄になり、ブームがトンネル内壁などに接触するのを未然に防ぐ。
1次制御では動作を停止させず、エンジン回転数を低下させてオペレーターに注意を促すことで、作業効率を低下させないように配慮されている。
軌陸Vダンプ
ダンプの運用方法は現場によって異なり、積載物はさまざまだ。「軌陸Vダンプ」は「常備したい」「とりあえず積んでおきたい」といった工具や材料を積載するスペースとして、キャビンとベッセル(ダンプ荷台)の間に運搬用多目的荷台を設置している。
さらに、この軌陸Vダンプは、バラスト(線路に敷く砂利)の散布時にリモコン操作でベッセルを上下させることも可能。従来は外の作業員が声で指示を出し、車内の軌陸車オペレーターがその指示に従ってベッセルを操作していたが、助手席側の作業時はオペレーターに声が届きづらく、バラストをまき過ぎてしまうケースが多発していたという。
FRP梯子
労働安全衛生規則が2023年10月1日に一部改正され、今までは最大積載量5t以上への設置が義務付けられていた昇降設備が、最大積載量2t以上5t未満の貨物自動車にも義務化された。これを受けて参考出品されたのが「FRP梯子」だ。軌陸ダンプでの使用を想定し、絶縁タイプになっており、万が一の際にも感電しないのが最大の特長だ。
クローラー台車「アクロス」
配筋やデッキプレートなど、キャスタータイプの台車が苦手な路面もスムーズに進めるクローラー台車。今回はブレーキ付きに加え、嵩上げ用スペーサーを取り付けることで最低地上高を稼ぎ、レールを跨いで進めるプロトタイプも展示。こうした臨機応変な対応が可能なのもアクティオの強みだ。
鉄筋探査機/鉄筋出来形自動検測システム(GeoMation)
鉄道施設の保守点検に役立つアイテムとして、構造物の配筋データを3Dで生成、AR(拡張現実)で投影可能な「鉄筋探査機」や、タブレットとデプスカメラにて鉄筋の本数・間隔を自動でリアルタイム計測できる「鉄筋出来形自動検測システム(GeoMation)」も展示。
コロナ禍前を思わせる活気にあふれた今回の鉄道技術展には、3日間で3万4,878人(同時開催の橋梁・トンネル技術展の来場者を含む)が来場した。前回の2万4,717人と比べると大幅な来場者増となり、アクティオとしても商品の特長をアピールする良い機会となった。
※記事の情報は2023年12月18日時点のものです。
※追記:2024年5月9日に再編集しました。
〈ご参考までに...〉
● 軌陸バックホー(アクティオ公式サイト)
● 軌陸ダンプ(アクティオ公式サイト)
● クローラー台車(アクティオ公式サイト)
● 鉄筋探査機(アクティオ公式サイト)
● 鉄筋出来形自動検測システム(GeoMation)(アクティオ公式サイト)
● 事業分野紹介「鉄道分野」(アクティオ公式サイト)