2021.10.07

株式会社明電舎様|アクティオのオフグリッドハウスを活用しSDGsを推進 太陽光により電力を自給自足し脱炭素社会に貢献するアクティオの「オフグリッドハウス」。いま、国内屈指の重電メーカーである株式会社明電舎のプラント内事務所として稼働し、同社が推し進めるSDGsの目標達成にも大きな役割を担っている。オフグリッドハウス導入の経緯や手応えについて、株式会社明電舎のご担当者にお話をうかがった。

株式会社明電舎様|アクティオのオフグリッドハウスを活用しSDGsを推進

SDGs「気候変動に具体的な対策を」に向けて

重電機器、水処理システム、プラント建設工事からモビリティと幅広く手がける株式会社明電舎。「電気の力で世の中を豊かにする」という創業者の志を受け継ぎ、120年にわたる歴史を築いてきた重電メーカーだ。電力を供給する側でも、電気関係の製品やプラント事業など電気を使う側においても、多彩な事業を展開する、日本を代表する電力のエキスパートである。その企業精神「世の為、人の為」のもと、高効率な電気設備・製品の追求や水処理システムの開発などかねてから様々な場面で環境問題にアプローチしてきた企業だけあって、SDGsの取り組みでも最先端を行く存在だ。


今回、オフグリッドハウスを受注いただいた経緯について、株式会社明電舎 プラント建設本部企画管理部管理部購買課 下山雅己課長にお話しいただいた。


お話をうかがった株式会社明電舎 プラント建設本部企画管理部管理部購買課 下山雅己課長お話をうかがった株式会社明電舎 プラント建設本部企画管理部管理部購買課 下山雅己課長



――オフグリッドハウスご導入のきっかけはどのようなものだったのですか。


「やはりSDGsです。SDGsはいま多くの企業が企業命題としていますが、当社も専門部署を設置して全社的に積極的に取り組んでいます。今回はその17の目標のうち『気候変動に具体的な対策を』と、『働きがいも経済成長も』という2つの目標に関連して、新しい現場事務所の導入をテーマに掲げたのです」(下山課長)


SDGsの目標「気候変動に具体的な対策を」の具体策とはつまり、脱炭素の実現ということになる。同社全体では、電気を作る方で再生可能なエネルギーの追求、電気を使う方でも高効率化により電気使用量を減らすなど、すでに様々な脱炭素の取り組みを行ってきた。


「従来、購買課という部署は、現場から必要なモノを要求されて、その仕様に見合うものをコストを抑えながら調達するということが仕事でしたが、現在では原価を下げながらなおかつ環境にも対応していくため、提案型の業務が求められています。今回の課題はその好例でした」(下山課長)




200人参加の全国リモート会議を経て即決

脱炭素の実現過程で購買課にできることは何か――。その答えを模索していた2021年4月、下山課長のもとへ、アクティオの「オフグリッドハウス」開発のニュースが届いた。


――まさにタイミングが良かったのですね。


「アクティオさんとは発電機をはじめとして、かねてから深くお付き合いいただいていますが、ちょうどそのとき、パワーシステム事業部の山口事業部長から『こんな商品がありますよ』というご連絡をいただいたのです。太陽光で電力を自給自足して外部電力を必要としない建設現場のハウス。まさにピッタリでした。早速、社内で定期的に行っている『現場パトロール報告会』という全体連絡会議で、商品の説明をしていただきました。これはコロナ禍を受けて始まったリモート会議で、全国から約200人が参加します。そこで、アクティオさんのご担当者に、オフグリッドハウスを紹介してもらったのです」(下山課長)


商品紹介にのぞんだアクティオパワーシステム事業部の山口利治事業部長は次のように話す。


「200人のご担当者を前に新製品のプレゼンテーションをさせていただくのですから、これはまたとないチャンスでした。コロナ禍以前では考えられなかったことです。15分ほど時間をいただき、冒頭に私がご挨拶して、詳しい商品紹介は開発を主導した産業機械事業部の川上修明次長が担当しました」(山口事業部長)


その後、下山課長が5月に千葉・幕張で行われたCSPI-EXPO 建設・測量生産性向上展2021にご来場。実際にオフグリッドハウスをご覧いただいたうえで発注のご意思を固めていただいた。6月、同商品プレス発表の当日にご発注いただくこととなった。


――オフグリッドハウスをお選びいただいた決め手は何だったのでしょうか。


「決め手は2つありました。SDGsの中には『パートナーシップで目標を達成しよう』という目標もあります。当社とアクティオさんとは、これまで協力しながらさまざまな仕事に取り組んできています。これからも更なるパートナーシップの強化を図り、ハッピー&ハッピーを目指していける会社であると認識していることが、1つ目の決め手です。そして2つ目は、アクティオさんにとって全く新しい新商品を、ぜひ記念すべき第1号として当社で採用したかったということです。当社の中でも特にプラント建設本部は、やることは何でも先駆け、先駆けです。他社がやり始めたからじゃあウチも、では何の魅力もない。飛びつくときは最初にやろう、という社風が根付いているのです」(下山課長)


株式会社明電舎 プラント建設本部企画管理部管理部購買課の下山雅己課長(左)と、アクティオ パワーシステム事業部の山口利治事業部長(右)株式会社明電舎 プラント建設本部企画管理部管理部購買課の下山雅己課長(左)と、アクティオ パワーシステム事業部の山口利治事業部長(右)




オフグリッドハウスでお客様からも高評価

受注から2週間後、東京都内のとある明電舎現場事務所エリアに、アクティオのオフグリッドハウス第1号が納品、設置された。現場を統括する株式会社明電舎 プラント建設本部 工事管理部 東日本工事部 関東工事第一課 横山雅彦主任にお話をうかがった。


――現在、どのような用途に使用されているのでしょうか。


「現在、現場に常勤している当社の協力会社さんの事務所として使ってもらっています。使い道としては、事務作業所と詰め所的な機能です」(横山主任)


――利用者やお客様の反応はいかがでしたか。


「何よりも、対お客様のアピール材料になります。また、工事評定点の加点対象になりますし、納入時に現場立ち会いされた方も興味を示されていました。協力会社さんにも、とても快適に使ってもらっています。我々が使えば良かったと少し後悔しているくらいです(笑)。実は協力会社さんも大手企業ですので、他の場所での仮設事務所にどうかと検討していると聞いています」(横山主任)


お話をうかがった株式会社明電舎 プラント建設本部 工事管理部 東日本工事部 関東工事第一課 横山雅彦主任お話をうかがった株式会社明電舎 プラント建設本部 工事管理部 東日本工事部 関東工事第一課 横山雅彦主任




山間部の事務所にも有効、利用拡大も


――今回の導入を振り返ってのご感想をいただければ幸いです。また今後、オフグリッドハウスご利用拡大の可能性についてはいかがでしょうか。


「山の中にも水処理施設はありますし、ダム関連の電気設備を担う部隊もあります。現場には電力がなく事務所を建てられないから、山の麓に事務所を建ててそこから毎回車で移動する、という場合もあります。現場に事務所を建てられたとしても、お客さんの設備から電源を引っ張って電気を借りたりしています。このハウスを使えば、お客様の電力を使わずに現場に事務所を建てられる。お客様からの評価も高くなります」(横山主任)


「我々は、プラント建設現場の人達に喜んでもらえて、気持ちよく働いていただけるのが1番嬉しい。今回の導入は、いままで取り組んだことがないことであり、実際に電力量も抑えることができ環境経営的にもいいということで、とても手応えがあります。東京での導入に続いて、関西の現場にも2連棟のものを稼働させました。これまでの稼働結果を検証したうえで、今後は全国展開も考えています。場所によってはコスト面で厳しいケースもありますが、数を増やして集中管理し、目に見える電力量のコスト抑制が実現できればと思っています」(下山課長)


東京都内の明電舎現場事務所へのオフグリッドハウス納品に奔走した、アクティオ パワーシステム事業部発電機営業課 鈴木崚太(左)と、株式会社明電舎 プラント建設本部東日本工事部関東工事第一課 横山雅彦主任(右)東京都内の明電舎現場事務所へのオフグリッドハウス納品に奔走した、アクティオ パワーシステム事業部発電機営業課 鈴木崚太(左)と、株式会社明電舎 プラント建設本部東日本工事部関東工事第一課 横山雅彦主任(右)



「今回、明電舎様には、オフグリッドハウスの主旨にご賛同いただき、アクティオの姿勢を重視して総合的にご判断いただき、ご発注いただいたことに心から感謝しています。これからは、いただいた宿題にいかにきちんとご対応するかです。この大切なお付き合いを続けていけるよう、実績を重ねていきたいと思います」(山口事業部長)


稼働するや否や高評価をいただき、今後へも期待が高まるオフグリッドハウス。その利用拡大と発展に、これからも注目していきたい。


明電舎現場事務所エリアに設置されたオフグリッドハウス明電舎現場事務所エリアに設置されたオフグリッドハウス


※記事の情報は2021年10月7日時点のものです。


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オフグリッドハウス(アクティオ公式サイト)

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