2021.06.18

現場の安全を守るセンサーたち 建設現場で、なにより優先させなければならないのが「安全」だ。しかし、建設機械と現場の作業者との間では事故も絶えない。作業者と重機との衝突や、挟まれ、巻き込まれといった事故だ。これらをセンサー技術で防ぐシステムが多数存在する。アクティオの代表的な商品を中心にご案内する。

建設現場の安全を守る


建設現場の安全を守る


一般の乗用車においては、各社様々な安全機能を搭載している。センサーとコンピューターを駆使した衝突軽減システムなどだ。最近では、トラック業界でも衝突軽減システムを搭載した車両が増えてきている。


建設機械の分野でもバックホーをはじめとして、衝突軽減などの安全システムが注目されている。建設現場での働き方も変わる中、建設現場の安全確保は重要課題だ。アクティオをはじめ各社から様々な安全システムが提供されている。


これらのシステムは、各種センサーを駆使して、同じ空間にいる「人」や「物」を検知、警報を発したり、重機の動きそのものを強制的に止めたりする。


センサーの使い方は大きく2種類ある。1つは重機から赤外線や磁気などを発生させ、作業者が身に付けたセンサーで感知するもの。もう1つは重機にいわば「眼」のように周囲の状況を把握するセンサーを取り付けて、危険を回避するというものだ。


特定の機種にあらかじめ搭載しているものもあるが、汎用機に外付けできるものもある。これなら手持ちの重機に手軽に導入可能だ。




4種類のセンサーをご紹介

現場の安全システムを支えているのは、各種のセンサー。
今回冒頭でご紹介した動画「現場の安全を支えるセンサーたち〈予告編〉」では、使用されているセンサー別に、4種類の安全システムをご紹介している。
※動画の本編をご覧になるには会員登録(無料)が必要です。



●赤外線センサー

赤外線センサー赤外線センサーを取り付けたスリーエスバックホー。左が赤外線照射装置で、右が作業者のヘルメットに取り付ける赤外線センサーだ


重機に赤外線を照射する装置を取り付けて、作業者が身に付けた赤外線センサーで赤外線をキャッチすると、警報とともに重機が停止する。
★動画では、アクティオオリジナルの「スリーエスバックホー」を紹介。



●磁気センサー

磁気センサー磁気センサーを使うフォーエスバックホー。左が重機に取り付ける磁界発生器で、右が作業者が身に付けるタグ(磁界センサー+警報装置)だ。磁界センサーにはヘルメット装着タイプもある


重機に磁界発生装置を取り付けて、周囲に磁界を作る。作業者が身に付けた磁気センサーで磁界をキャッチすると、警報とともに重機は停止する。
★動画では、前述のスリーエスバックホーの進化版として開発されたシステム「フォーエスバックホー」を紹介。



●深度センサー

深度センサー衝突軽減バックホー。左が深度センサーで車両後方4カ所に付いている。右はマネキンを使ったデモ風景


深度センサーは、対象物との距離を測定するセンサーだ。これを用いて、近づく人を検知する。
★動画では、4つの深度センサーを搭載してオペレーターの死角をカバーする、コベルコ社製の「衝突軽減システムバックホー」を紹介している。



●傾斜センサー

傾斜センサー左はダンプのアオリに取り付けられた傾斜センサー。右のコントローラーから警報を発する


バックホーやクレーンなど空中にブームやアームを伸ばす建機の作業には、電線や看板、高架など空中にある構造物に接触する危険性を伴う。傾斜センサーをブーム、アーム、ダンプのアオリに取り付けて、角度を監視することで、設定の高さ以上になったら警報を出したり重機を止めたりできる。
★動画では、ダンプ用の「ダンプセンサー」とバックホー用の「架空線等接近警報システム」を紹介。


パワフルな鉄の機械と、非力で軟らかい人間が同時に存在する空間、それが建設現場だ。安全靴とヘルメット、そして気持ちの引き締めだけでは守り切れない安全を、センサーを駆使した安全システムが守っている。


※記事の情報は2021年6月18日時点のものです。


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〈ご参考までに...〉

スリーエスバックホー(アクティオ公式サイト)

フォーエスバックホー(アクティオ公式サイト)

フォーエスバックホー(レンサルティングミュージアム)

衝突軽減システムバックホー(レンサルティングミュージアム)

センサー 架線接近センサー ダンプ用(アクティオ公式サイト)

傾斜検出システム ダンプセンサー(レンサルティングミュージアム)

センサー 架線接近センサー バックホー用(アクティオ公式サイト)

架空線等接近警報システム(レンサルティングミュージアム)

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