2021.06.10

安全教育システム「Safety Training System VR of AKTIO高速道路安全教育編」を新開発 建設現場の労働災害を未然に防ぐため、現場での不安全行動を安全に疑似体験可能な教育システムとして好評を得ている「Safety Training System VR of AKTIO」に、「高速道路安全教育編」が加わった。

安全教育システム「Safety Training System VR of AKTIO高速道路安全教育編」を新開発

建設業の死亡災害がワースト1

「建設業は事故が多発。死亡災害は産業全体の約3分の1を占める」
これが建設業における労働災害の現状である。ピーク時の死亡者数は2,500人を超えていたが、近年は300人前後で推移しており、最新データの2020年は258人となっている(厚生労働省労働基準局安全衛生部安全課「労働災害発生状況」)。


このような状況を鑑みて、アクティオが2019年にリリースしたのが「Safety Training System VR of AKTIO」である。臨場感あふれる高精細なVR映像を使って、現場の「不安全(危険)行動~事故」を疑似体験するシステムだ。不安全(危険)行動~事故を安全かつリアルに体験することで、安全に対する意識を高め、事故を減らすのが狙いである。


当初、この安全教育教材の開発は、あくまでも社内の社員教育用として始まった。しかし、第1弾となる「高所作業車編」の開発過程において、「社内向けだけではなく、お客さまにも安全教育教材としてレンタルすべき」という機運が高まり、レンタル用に舵を切ったのだ。こうして「高所作業車編」、続いて「バックホー編」もリリースされ、お客さまの安全セミナーや安全大会向けにレンタルされ、好評を得ている。




歩行型VRデバイス(安全柵)を採用

「Safety Training System VR of AKTIO」の第3弾として、2021年5月にリリースされたのが「高速道路安全教育編」だ。このコンテンツは、新しいVRシステムによって成り立っている。高画質5K解像度のスーパーリアル映像で視野角も210度と広く、リアルなCGと相まって、立体感・没入感は驚くほど高い。


従来と大きく異なるのが、歩行型VRデバイス(安全柵)の採用だ。「高所作業車編」は立って体験するため、万が一に備えて補助者のサポートが必須だった。今回の「高速道路安全教育編」では歩行型VRデバイス「Virtuix Omni」を採用することで、より安全に体験できるようになった。また安全なだけではなく、VR空間を自分の足で自由自在に動き回れるため、いままで以上の没入感あふれるVR体験が可能になったのだ。

新たに採用された歩行型VRデバイス「Virtuix Omni」。省スペースでの設置が可能だ。

(左)VRヘッドマウントにより、高画質5K解像度のスーパーリアル映像が体験できる。(右)両足にセンサーを装着(上)新たに採用された歩行型VRデバイス「Virtuix Omni」。省スペースでの設置が可能だ。(左下)VRヘッドマウントにより、高画質5K解像度のスーパーリアル映像が体験できる。(右下)両足にセンサーを装着



「高速道路安全教育編」には、以下の5つのシナリオが用意されている。


車線規制編
走行車両が「とまるくん」「防護車」にぶつかる状況を、「監視者」「作業者」「交通誘導員」の目線で体験可能。

車線規制編



高所作業車落下編
トンネル内で作業中の高所作業車からの転落事故を、「墜落制止用器具を装着」「墜落制止用器具を未装着」の両パターンで体験可能。

高所作業車落下編



ユニック作業編
高速道路上でのユニック車(クレーン付きトラック)の転倒事故を、「玉掛け者」「クレーン操作者」「荷受け者」の目線から体験可能。

ユニック作業編



重機挟まれ編
法面崩壊の現場にて、バックホーによる「接触事故」「挟まれ事故」を体験可能。

重機挟まれ編



草刈り危険行動編
草刈り作業中に発生し得る事故を、「キックバックによる接触(加害)」「キックバックによる接触(被害)」「法面からの転倒」「巻き込み物の除去」「ケーブル切断」の5パターンで体験可能。

草刈り危険行動編


「高所作業車編」「バックホー編」は建設現場に密着したコンテンツだったが、今回の「高速道路安全教育編」は少し方向性が異なる。実は高速道路メンテナンス事業者からの要望で開発がスタートし、完成に至ったという経緯がある。このコンテンツが、作業員の人命を守る一助になることを期待したい。



▼Safety Training System VR of AKTIO 高速道路安全教育編


※記事の情報は2021年6月10日時点のものです。


お問い合わせはこちら


〈ご参考までに...〉

Safety Training System VR of AKTIO(高速道路安全教育編)(アクティオ公式サイト)

ページトップ