実習・事例
2022.07.19
SDGsのゴール4「質の高い教育をみんなに」に向けてアクティオができること ここ数年の間で、「SDGs」という言葉が随分と身近になった。SDGsは「持続可能な開発目標」と訳され、2015年に国連で世界の今後について話し合い、そして決められた世界共通の目標(17のゴールと169のターゲット)を指す。アクティオとSDGs。特に今回はゴール4の「質の高い教育をみんなに」に的を絞って紹介しよう。
SDGsへの取り組みは"未来への投資"
アクティオは全国で210万台もの建設機械を保有し、レンタルしている。このことはお客様にとってのみならず、地球環境に対しても有益だ。お客様は必要なときに必要な建設機械をレンタルすることで、購入や整備といった費用を抑えられる。もっと広い視野で見ると、建設機械を新たにつくる金属などの資源を節約できるため、建設機械レンタルは資源を守る循環型ビジネスと言えるのだ。
アクティオのビジネスそのものがSDGsと密接な関係にあるが、アクティオにとってSDGs達成への取り組みは"未来への投資"と言える。そのひとつが、「SDGs for School」の活動の支援だ。SDGs for Schoolは、国連、大学、企業、NPOなどとパートナーシップを組みながら、持続可能な社会創生のために創造的な教育や行動を推進する先生と生徒を応援するプロジェクトである。アクティオは、SDGs for Schoolのパートナー企業として、その活動を支え、SDGsのゴール4である「質の高い教育をみんなに」の実現を応援している。またその他にも、テクノパークに小学生を招いて、普段間近で見ることができない建設機械の見学会の開催や、国土交通省主催の和歌山工業高等専門学校の学外実習では運営を担当し、通常授業には組み込みにくい最新のカリキュラムとして、「i-Construction/ICT建機による実機体験」を提供するといった活動も行っている。
地域社会への貢献もアクティオが積極的に取り組んでいる目標のひとつだ。アクティオは全国の地方自治体と直接、災害協定を締結し、災害時に迅速かつ安定的な機材の供給ができるよう、その関係づくりを推進している。2022年5月末現在、全国自治体との災害協定は338市区町村にまで拡大している。
アクティオといなべ市が連携してイベントを開催
アクティオが子どもたちにできること、さらに地域社会への貢献も加味したイベントが、2022年5月にアクティオ三重いなべテクノパーク統括工場において開催された。「小学生向けSDGs体験型ワークショップ」がそれである。ワークショップでは、使用済み食用油から軽油の代替燃料であるバイオディーゼル燃料を作るなどして、持続可能なエネルギーの大切さを学び、SDGsへの理解を深めてもらった。
このイベントはアクティオがいなべ市と共催した。いなべ市はSDGs達成に向けた優れた取り組みを実施する自治体として、2020年7月に「SDGs未来都市」及び「自治体SDGsモデル事業」に選定されている。「SDGs未来都市」は、内閣府が2018年度からSDGsの達成に向けた取り組みを積極的に進める自治体を公募し、経済・社会・環境の3側面の統合的取り組みにより、新たな価値を創造する提案を行った自治体を認定する制度だ。
いなべ市は2020年度に「グリーンクリエイティブいなべ」を提案し、選定された。森林放棄地を活⽤したグリーンインフラ商業施設「にぎわいの森」を先導例として、地域商社機能やまちづくり機能、DMO(観光地域づくり法人)*1機能を備えた活動を官⺠連携で実施している。
*1 DMO(観光地域づくり法人):DMOとはDestination Management Organizationの略で、地域の観光資源に精通する多様な関係者と連携しながら、観光地域づくりを実現するための戦略を策定し、実行する法人のこと。
さらに2021年度からは、「INABE SDGs 4T PROJECT」として、企業と行政がパートナーシップを結んで体験型ワークショップを展開している。4TはTouch(触れる)、Think(考える)、To make(つくる)、Tell(伝える)で、ロジカルなSDGs教育ではない"日常の生活・体験から気づくSDGs"をファーストアプローチとして、オシャレでカジュアルな体験型SDGsワークショップの取り組みを実施。日常生活で当たり前になること、そして、くり返しつなげていくことで、持続可能な開発目標の実現を目指す。これまでに6つの企業と連携してワークショップを開催してきた。
こうした流れから今回、アクティオといなべ市が連携し、バイオディーゼル燃料を作り、そのバイオディーゼル燃料で実際にアクティオが保有する機械を動かしてみよう!という小学生向けSDGs体験型ワークショップを開催する運びとなった。自社の紹介に終始せず、SDGsと密接に関係したアクティオのプログラムは大いに好評で、まさにINABE SDGs 4T PROJECTを体現したイベントになったのである。
アクティオ×茨城県鹿嶋市による「環境教育連携事業」
アクティオでは、ほかにも地域社会への貢献として、茨城県の鹿嶋市市民生活部と鹿嶋市教育委員会、鹿嶋市内の小中学校と連携して、SDGsや環境教育を学ぶ「環境教育連携事業」に事業者として協力している。昨年の小中学校へのリモート授業の際にもアクティオが行っている建設機械のレンタルが、資源を守る循環型ビジネスであるということをお話ししていただいた。アクティオが自治体と連携し、SDGsを推進していること、また災害協定を結んでいる自治体と平時でも連携することで、フェーズフリー*2な社会の実現を目指しているのだ。
*2 フェーズフリー:平常時と災害時というフェーズ(状態)を区別せず、日常的に利用している商品やサービスを災害時にも使えるようにすること。
具体的には、環境教育連携事業の授業で活用する備品の購入、環境教育連携事業の授業内でのアクティオの説明に関する内容提供や機械の写真提供、海外へのリユース品発送の支援、ゴミの分別などを周知するためのチラシの印刷などを行っている。アクティオは今後も自治体との関係性を強化しながら、子どもたちに教育の場を提供し、地域社会への貢献を行っていく考えだ。
▼アクティオといなべ市が小学生向けSDGsイベントを開催
※記事の情報は2022年7月19日時点のものです。