2020.08.18

エンジンOFF時も電気製品が使える。太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーを開発 お客様からのオーダーを待つのではなく、アクティオ自らがニーズを引き出す仕組み。そんなレンサルティングを具現化した、いかにもアクティオらしい商品が「太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカー」だ。

エンジンOFF時も電気製品が使える。太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーを開発

アクティオならではの付加価値の高い商品

工事現場の一角に設けられる現場事務所。この簡易オフィスの在り方が、変わりつつある。ユニットハウスを建てて現場事務所にするのが一般的だが、現場近くに賃貸物件を借りて済ますケースも増えてきている。主な理由は敷地に余裕がないためだ。

一方、現場事務所を必要とする現場監督の働き方も変わりつつある。大きな現場には現場監督が常駐するが、複数の現場を掛け持ちする現場監督も珍しくない。特に水道やガスといったインフラ関係の工事を担当する現場で、その傾向が顕著だ。

こうした現場でのニーズの変化に対応して、アクティオは2019年春、オフィスカーの企画を立ち上げた。ワンボックスカーにテーブルを設置し、車内で事務仕事やミーティングが行えるようにカスタマイズ。移動と現場での事務所機能を一体化させた、現場のニーズに応えた商品だ。


しかし、これだけではレンサルティングにならない。オフィスカーや移動事務所といったクルマは既に存在しており、他社でレンタルもされている。だからこそ、アクティオならではの機能を付加した商品を開発しなければ意味がないのだ。

太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーの企画を担当した産業機械事業部の川上修明専任課長。太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーの企画を担当した産業機械事業部の川上修明専任課長


プラスアルファとは何か? こうしてたどり着いたのが、「オフグリッド」という考え方である。オフグリッドとは、電力会社などの送電線につながっていない、もしくは電力会社を頼らずに電力を自給自足している状態を指す。グリッド(送電線)をオフ(切る)している独立型電力システムというわけだ。近年は災害時やエコな暮らしを目指して、自宅にオフグリッドを導入するユーザーが増えている。電力を走行用だけではなく、自宅への給電にも使える電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の普及も、オフグリッドに拍車をかけたと言ってもよいだろう。

オフグリッドに着目した頃を振り返り、川上修明専任課長は以下のように語った。


「エンジンOFF時にもエアコンやパソコンなどへの電源供給が可能となるオフグリッドな機能を移動オフィスカーにドッキングすれば、他社商品と差別化が図れ、なおかつアクティオらしい商品になる。そんな発想から、太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーの開発を2019年6月から本格化させました」


その後、細かな仕様を詰め、ようやく試作車両が2019年12月に完成。さらに小変更を繰り返し、1年後の今年6月からのレンタルにこぎ着けたのだ。



エンジンOFF時も各種電気製品の使用が可能

太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーのベース車両は、ハイエースバンDX(トヨタ自動車)のGLパッケージ。外観で目を引くのが天井部分に架装されたポップアップルーフだ。本来はキャンパー仕様に求められる架装だが、室内で立ったまま着替えが可能となるため採用した。もちろん、ポップアップルーフ部分に就寝することも可能である。

ポップアップルーフを展開すると、就寝定員2名の巨大空間が出現。床部分を収納しておけば、車内で立ったまま着替えられる。サイドの生地は二重になっており、内側の蚊帳だけにすると風通しが良い。ポップアップルーフを展開すると、就寝定員2名の巨大空間が出現。床部分を収納しておけば、車内で立ったまま着替えられる。サイドの生地は二重になっており、内側の蚊帳だけにすると風通しが良い
車内のセカンドシート後方が事務スペースになる。テーブルは最大で3カ所に設置可能で、右側面のテーブル上には27インチモニターが据え付けてある。このモニターは可動アームで支持されているため、180度の範囲で向きを変えられる。例えばテールゲートを開けて、車外にいる作業員たちと画面を見ながらミーティング......といった使い方も可能なのだ。この他、14L冷蔵庫に車両標準とは別のエアコンやFFヒーター※、AC100Vのコンセントが計7口、USBポートも装備されている。

※FFヒーター:エンジン停止中でも使用可能な燃焼式ヒーター。燃料は車両の燃料タンクから供給される。冬の冷えた車内でも、素早く温められる。


セカンドシート後方が快適な事務スペース。3名同時に作業しても窮屈な感じはない。セカンドシート後方が快適な事務スペース。3名同時に作業しても窮屈な感じはない


これらの電気製品に電力を供給する心臓部分が、「MEVIUS(メヴィウス)」と名付けられたリチウムイオンのサブバッテリーシステムだ。容量100Ahのバッテリーを3つ並列に搭載し、300Ahを確保。1500Wの正弦波インバーター*を組み合わせることにより、家庭用エアコン(6畳用2.2kW)を連続10.5時間稼働できる。

*正弦波インバーター:直流(DC)を正弦波交流(AC)に変換する装置

バッテリーへの充電は走行時に加え、ポップアップルーフ上に設置された270W太陽光パネルからも行える。さらに特筆すべきは、外部電源からの充電が可能なこと。万が一、蓄えた電気を使い果たした場合は、発電機を接続してバッテリーを充電すればよい。

「とりわけ都市部の現場では、アイドリング状態で駐車していると騒音や排気ガスが問題となりがちです。しかし、このオフグリッドオフィスカーなら、太陽光パネルを搭載しているので、エンジンOFFの状態でも、安心してエアコンやFFヒーターが使用できて、さらにパソコンやスマートフォンなどへの充電もOK。必要ならばコピー機を設置して使うこともできます」(川上修明専任課長)

引き合いは上々だ。既に10台の太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーが稼働しているとのこと。今後のラインナップ拡充等の計画はどう進んでいるのだろうか。

「太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーの人気は高く、全て半年から1年の長期レンタルとなっています。そこで今年8月末までに15台を追加し、計25台で運用する予定です。現在、寒冷地仕様車は導入していますが、新たに降雪地に向けて四輪駆動仕様の開発も検討中です」(川上専任課長)

市場ニーズに対応して、準備は着々と進められている。




太陽光パネル搭載オフグリッドオフィスカーについて詳しくはこちら(アクティオ公式サイト)

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