2021.05.12

現場のトイレはキレイが当たり前「快適トイレカー」 国土交通省では、建設現場を男女ともに働きやすい環境とする取り組みを推進。その一環として、男女ともに快適に使用できる仮設トイレを「快適トイレ」と名付け、入札の際、導入を原則化している。その仕様を満たした軽トラックの簡易トイレが「快適トイレカー」だ。

現場のトイレはキレイが当たり前「快適トイレカー」

道路交通法上の高さ制限もクリア

建設現場のトイレは汚くて当たり前。もはや、そんな言い訳が通る世の中ではない。


かつて、建設業は「きつい・汚い・危険」の3Kと言われていた。しかし2015(平成27)年、当時の国土交通大臣と日本経団連がタッグを組み、「給料よし・休日あり・希望あり」の新3Kを提唱。建設作業従事者の処遇改善に向けた取り組みを強化したのだ。


そして現在、国土交通省は適切な工期設定や賃金水準の確保、週休2日の休日確保、社会保険等への加入推進といった取り組みに乗り出している。ICTを活用した生産性向上による省力化は、その具体例と言える。


話が大きくなってしまったが、だからこそ、トイレはキレイでなければならない。


国土交通省によると、「快適トイレ」は男女ともに快適に使用できる仮設トイレの総称とし、以下の仕様*を満たす必要がある。

*国土交通省「快適トイレ」イメージ(改定)(令和2年3月24日)


1.快適トイレに求める標準仕様

(1)洋式便座

(2)水洗及び簡易水洗機能(し尿処理装置付き含む)

(3)臭い逆流防止機能

(4)容易に開かない施錠機能

(5)照明設備

(6)衣類掛け等のフック付、又は、荷物置き場設備機能(耐荷重5kg以上)


2.快適トイレとして活用するために備える付属品

(7)現場に男女がいる場合に男女別の明確な表示

(8)周囲からトイレの入口が直接見えない工夫

(9)サニタリーボックス

(10)鏡付きの洗面台

(11)便座除菌シート等の衛生用品


3.推奨する仕様、付属品

(12)室内寸法 900×900mm以上

(13)擬音装置

(14)フィッティングボード

(15)臭気対策機能の多重化

(16)窓など室内温度の調整が可能な設備

(17)小物置き場等(トイレットペーパー予備置き場)


上記の仕様に準拠した簡易トイレを、軽トラックの荷台に載せたのが「快適トイレカー」だ。簡易水栓の洋式便座や明るい照明、フック、擬音装置など、快適なトイレ環境を生み出す装備がそろっている。


離れた扉を開けると、その明るさに驚かされる。正面が洋式便座のトイレ、その右が男性用だ。簡易水栓や擬音装置などのおかげで、快適に使用できる


さらに従来の簡易トイレを荷台に積んだだけの状態とは異なり、道路交通法上の高さ制限をクリア。軽トラックに積載時の地上高、2.5m未満を実現しているため、安心して現場まで移動できる。快適トイレカーは高速道路の工事現場などでも使用されることが想定されているのだ。



▼快適トイレカー


※記事の情報は2021年5月12日時点のものです。


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車載用トイレ(アクティオ公式サイト)

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