2023.12.26

新卒もベテランも、社員一丸で営業に邁進──青森ブロック〈支店探訪:東北支店 10 〉 アクティオ東北支店の紹介記事も今回が最終回。最後を飾るのは青森ブロックの青森営業所だ。さらに弘前営業所と五所川原営業所の営業担当者にも集まってもらい、お客様へのサービス提供のリアルな実情を聞いた。

新卒もベテランも、社員一丸で営業に邁進──青森ブロック〈支店探訪:東北支店 10 〉

青森営業所のお客様は土木主体

青森営業所は青森市街地の西、東北新幹線・北海道新幹線の新青森駅にほど近い国道280号線沿いにある。まずは工藤公世彦(くどう・きよひこ)所長に青森営業所の概要を聞いた。


工藤(公)「青森営業所は青森市、平内町、外ヶ浜町、蓬田村の人口約30万人の商圏を、営業3名、業務*1 3名、フロント*2 1名、事務1名の計8名で担当しています。青森市は県庁所在地のため、ゼネコン、サブコンの出先機関も多く、情報収集は欠かせません。工事内容としては土木が主体ですね。最近の大型案件のひとつに、2024年7月オープン予定の青森市総合体育館があります。これは2026年開催の国民スポーツ大会を見据えた事業で、建設に向け、青森営業所からも多くの機械を出しました」


*1 業務:機械の整備・修理や安全管理等を行う職種。
*2 フロント:お客様のご注文に対する最適な商品選定や効率的な運送管理、機械運用を主とする営業拠点の窓口。


青森営業所の工藤公世彦所長青森営業所の工藤公世彦所長


青森というと豪雪地帯だが、除排雪関係の案件も多いのだろうか?


工藤(公)「そうですね。冬の間は基本的に道路工事を行わないため、地場の業者さんは12月から除雪にシフトします。青森市は昭和30年から40年代にかけて、消雪用水として地下水を汲み上げていたのですが、急激な地盤沈下が生じたため、今は地下水利用が制限されています。そのため、ホイールローダによる除雪作業が欠かせません。道路だけではなく、例えばコンビニの駐車場も除雪が必要なので、小さなホイールローダはかなり出ますね」


確かに青森営業所のヤードには、小型のホイールローダがかなり多く鎮座している。


駐車場などの除雪に使用する小型のホイールローダは冬の主力商品だ。四輪にタイヤチェーンを巻いて納入する駐車場などの除雪に使用する小型のホイールローダは冬の主力商品だ。四輪にタイヤチェーンを巻いて納入する


除雪以外にも、青森ならではの注文がある。毎年8月2~7日に行われる青森ねぶた祭だ。


工藤(公)「ねぶた祭には、大型ねぶた(山車)が20台前後運行します。ねぶたはライトアップされていますが、その電源として発電機をレンタルしています。2023年は23台中、13台にアクティオの発電機を使用していただきました。ほかにも投光機などをレンタルしています。ねぶた祭に関わっていると、やはり従業員の士気も上がります」


2023年から東北支店の取り組みとして、各ブロックから1つの営業所を安全衛生モデル店として選定している。安全面はもちろんのこと、店づくりや環境面でもブロックの代表として模範となるよう使命が課されるのだ。青森営業所は青森ブロックの安全衛生モデル店だが、取り組むことによって、どのような成果が生まれたのだろうか?


工藤(公)「例えば、以前は明確に決まっていなかった、ヤード内の安全通路のエリアを確立して、そこを歩くように変更しました。機械の置き方も、完成品とそれ以外で置き場を分けました。工場では当たり前のことなのですが、営業所でもこうすることによってお客様は来店した際に、どの機械がすぐに借りられるのか分かります。青森は自社で機械を運べるお客様が多いので、朝に借りて夕方に返却というパターンが多々あります」


このほか、営業所内の整理整頓にも心がけているという。


工藤(公)「デスクにモノを置かないようにしています。仕事が終わったら、デスクを片付けて帰る。こうすることで、やり残したことがないか、モレがないか、確認することにもつながります。いずれにせよ、セクションを越えたコミュニケーションが増えましたね。この風通しの良さは仕事の効率化にもつながるため、結果としてお客様のメリットにもつながります」


青森営業所は土木系のお客様が多いため、ダンプやバックホーなどの在庫が充実している青森営業所は土木系のお客様が多いため、ダンプやバックホーなどの在庫が充実している


最後に、青森営業所としての目標を聞いた。


工藤(公)「先ほど大型案件の話が出ましたが、確かに大型案件を獲得すると一気に売り上げが伸びます。しかし逆に言えば、終わると一気に下がります。もちろん、大型案件も必要ですが、いかに日々の仕事を積み上げるかも大切です。そうすれば浮き沈みが少なくなりますからね。一人一社営業。ご利用いただいたお客様は絶対に満足させる。離さない。より使っていただくことが大事なのです」


青森営業所の工藤公世彦所長




新卒入社の営業担当が鋭意勉強中

青森営業所に2023年、フレッシュな社会人1年生が営業職として配属された。将来有望な宮城県仙台市出身の星多聞(ほし・たもん)である。両親は北の方角を守護する毘沙門天、四天王として祀られる際は多聞天(たもんてん)と呼ばれている仏神から2字をもらい、息子に「人の話を多く聞いてほしい」という願いを込めて「多聞」と名付けたそうだ。北の大地、青森での営業にぴったりの名前ではなかろうか。


「名前負けしないように頑張ります。いまは津軽弁のリスニングが課題ですね。できればスピーキングもしっかり身に付けたいです。面と向かって話す、聞き取るのはだいぶ慣れてきましたが、電話は難しいです。何度も聞き返して怒られることも......」


青森営業所の新人営業担当、星多聞青森営業所の新人営業担当、星多聞


確かに津軽の言葉は難解だ。発音だけではなく、例えば「だめ」を「まいね」といった具合に単語も異なってくる。星は自作の単語帳をポケットに忍ばせて習得に努めている。


さらに雪道運転にも挑まなくてはならない。青森県は、2022年の積雪量が593cmにも及んだ日本有数の豪雪地帯だ。


「出身地の仙台はほぼ雪が積もりませんから。それに対して青森は軽くメーター超え......。雪道運転はしっかり習得したいですね」


津軽弁、雪道運転、さらに初めての一人暮らしと、新天地の青森でさまざまなタスクにチャレンジしている星。お客様とのコミュニケーションを円滑にこなし、一人前の営業として活躍できる日が楽しみだ。


青森営業所の工藤公世彦所長(左)と営業担当の星多聞(右)




即戦力の中途社員も活躍

青森ブロックでは新卒入社だけではなく、他企業で経験を積んだ中途入社の社員も活躍している。青森営業所の小山内直樹主査、弘前営業所の中村寿一、五所川原営業所の工藤大輔に集まってもらい、転職者ならではの強み、お客様への接し方などを聞いた。ちなみに、3人とも営業職だ。


小山内「私は土木関係の現場監督を20年以上やっていました。縁あってアクティオに入社し、4年目になります。地場の土木関係者に知り合いは多いですし、図面を見れば機械の選定も行えます。もちろん相場も分かります。借りる側からお貸しする側になったので、戦略は立てやすいですね」


青森営業所の小山内直樹主査青森営業所の小山内直樹主査


中村「私はアクティオに入社して2年目。それまでは20年間、商品は今と違いますが、営業一筋です。営業のイロハだけではなく、いくら叩かれてもめげないメンタルも持っているつもりです。2022年は月に180件ほど回りました。ご挨拶して名刺を置いて帰る。その繰り返しです。とにかく自分を売る、顔を覚えてもらう。また来たのかと言っていただけたら、覚えてもらえた証拠です。また、クレームに当たればラッキーだと考えます。それを解決できれば、お客様の懐に入り込めますからね。ネガティブをポジティブに変える。そんな営業スタイルです」


弘前営業所の中村寿一弘前営業所の中村寿一


工藤(大)「私は前職では、アクティオでいうところのフロント職みたいな仕事をしていました。アクティオに入社して2年目で、配属先の五所川原営業所は開店して4年目の新しい営業所なので、とにかく新規地場業者獲得、同業他社に負けない営業マンを目指しています。そのためには、お客様から信用を得ないと難しいため、誠意ある対応を心がけています」


五所川原営業所の工藤大輔五所川原営業所の工藤大輔


それぞれ経験豊富なだけあり、たくさんの引き出しを持っていると感じられた。既に大きな成果も上がっている。


小山内「青森空港除雪隊ホワイトインパルスってご存じですか? 地元の建設会社などでつくる除雪隊なのですが、除雪期間は100人の作業員が空港に詰めます。作業員のための備品一式などで、先ごろアクティオが受注に成功しました。また、除雪車専用の給油所を空港内に臨時で設ける際、その詰め所となるハウスなども納入しています。現場担当者が知り合いだったのも大きいですが、やはりアクティオの機械は品質が高いため、一度使っていただければ満足していただける自信があります」


中村「新規獲得も大事ですが、既存のお客様の満足度をアップし、より多くの機械をお使いいただける環境整備も重要だと考えています。例えば、年間取引額50万円以下のお客様なら、100万円以上に成長させる。そのためにお客様のことを親身に考え、心底ご納得いただける提案を行えば、必ず道が拓けます。実際、年間取引額が5倍以上になったお客様もいらっしゃいます」


工藤(大)「地域のお客様の間ではまだ、アクティオは大手としか取引しないなどという誤解もあります。そんな中、とにかく現場に通い、お客様の声を真摯に聞くことで、徐々にですが明るい兆しが見えてきました。今年、2社のお客様から、この地域は工藤しか頼める営業マンがいないよ......と声を掛けられ、涙が出るくらいうれしかったです。築き上げた信用・信頼を大切に、また多くのお客様から同様の声をいただけるよう、日々励みたいと思います」


左から弘前営業所の中村寿一、五所川原営業所の工藤大輔、青森営業所の小山内直樹主査


※記事の情報は2023年12月26日時点のものです。


※2024年1月の組織改編に伴い「青森ブロック」は「青森支店」に、「支店」は「支社」に改編されています。

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