2023.03.22

「管工事施工管理」技術検定試験問題を解いて仕事力アップ! 【第2回:施工管理】 管工事施工管理技術検定学科試験から、毎回1問ずつ取り上げて解説します。既に資格を取得されている方は復習として、これから試験を受ける方は勉強の補強として、チャレンジしていただければ幸いです。今回は施工に際しての留意事項に関する知識を問います。(問題選定と解説/井上國博=住環境再生研究所所長)

「管工事施工管理」技術検定試験問題を解いて仕事力アップ! 【第2回:施工管理】

問題

次の1~5の記述について、適当なものには○を、適当でないものには×を記入しなさい。

  1. アンカーボルトは、機器の据付け後、ボルト頂部のねじ山がナットから3山程度出る長さとする。
  2. 硬質ポリ塩化ビニル管の接着接合では、テーパ形状の受け口側のみ接着剤を塗布する。
  3. 鋼管のねじ加工の検査では、テーパねじリングゲージをパイプレンチで締め込み、ねじ径を確認する。
  4. ダクト内を流れる風量が同一の場合、ダクトの断面寸法を小さくすると、必要となる送風動力は小さくなる。
  5. 遠心送風機の吐出し口の近くにダクトの曲がりを設ける場合、曲がり方向は送風機の回転方向と同じ方向とする。


(令和3年度 2級管工事施工管理技術検定第二次検定 試験問題より)




解説:施工時の留意事項

管工事の施工には、さまざまな留意事項があり、使用する部品や状況に応じた知識が求められます。


(1)アンカーボルトの長さ

アンカーボルトは、機器の据付け後、ボルト頂部のねじ山がナットから3山程度出る長さとします。


(2)硬質ポリ塩化ビニル管の接着接合

硬質ポリ塩化ビニル管の接着接合では、テーパ形状の受け口側だけでなく、受け口と差し口の両側に接着剤を少なめに均一に塗布し、しばらく押さえておきます。


(3)テーパねじリングゲージによるねじの検査

鋼管のねじ加工の検査では、テーパねじリングゲージを手締めではめ合わせて、管端がゲージの切り欠きの範囲(下図b)にあるかを確認します。

テーパねじリングゲージによるねじの検査

(4)ダクトの断面寸法と送風動力

ダクト内を流れる風量が同一の場合、ダクトの断面寸法を小さくすると、ダクト内の風速が速まり、送風動力は大きくなります。


(5)送風機の回転方向とダクトの曲がり方向

遠心送風機の吐出し口の近くにダクトの曲がりを設ける場合、下図のように、曲がり方向は送風機の回転方向と同じ方向にします。

送風機の回転方向とダクトの曲がり方向

今回の設問の答え

1 2 3 4 5
× × ×


※記事の情報は2023年3月22日時点のものです。

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