2021.10.12

工事現場につきまとう騒音問題。シーンに合わせて使える便利な対策アイテム 工事現場に付きものの音の問題。大気汚染や水質汚濁など「典型7公害」の中で、騒音は最も苦情件数の多い公害となっている(総務省「令和元年度 公害苦情調査結果報告書」)。工事を円滑に進めるためにも、騒音対策は欠かせない。騒音問題の解決につながる便利なアイテムは、あらゆる現場の心強い味方だ。

工事現場につきまとう騒音問題。シーンに合わせて使える便利な対策アイテム

発電機の使用や斫り(はつり)作業などの際に出る音を、できるだけ抑えたい。そんな時に活躍するのが、防音パネルや遮音シートだ。軽量で移動に便利なだけでなく、コンパクトに畳めるので収納にも便利なのがうれしいところ。さらに連結できるので、シーンに合わせてサイズを調整できる優れものだ。


エコーバリア

多様な使い方ができる吸遮音シート


エコーバリア新型のキャスター付きのエコーバリアフレーム


吸遮音シートの「エコーバリア」は、優れた吸音力で工事現場の騒音をカットする。軽くて持ち運びしやすく、サイズも自在に調整できるので、工事やコンサート会場など、さまざまなシーンでの活躍が期待できる。


一般的な防音シートは遮音が主流だが、エコーバリアは最高級の吸音材を用いることで「遮音を超えた吸音」を実現している点が特長だ。音のエネルギーを減退させて、反射音を最小限に抑制。最大40dBの騒音低減が可能で、シートを2重3重に重ねれば、さらに騒音をカットすることができる。


シートなので自在に組み合わせることができるのもうれしいところ。運転音の大きな発電機を囲ったり、工事現場やイベント会場の周りに張り巡らせたり、用途に応じて使うことができる。


シート1枚の重量は6.1㎏、サイズは全長1,335mm、全幅41mm、全高2,050mm。素材の柔軟性が高く、ロール状に畳んで持ち運ぶことができる。軽くて移動・収納に優れ、迅速かつ簡単に設置できるので、現場でとても使い勝手のよい部材だ。




防音サイレンサー パネルタイプ

騒音を最大50%削減


防音サイレンサー パネルタイプ


発電機のエンジン音の騒音対策で威力を発揮するのは「防音サイレンサー パネルタイプ」だ。小型発電機にかぶせるだけで、最大50%の騒音をカット。パネルはマジックテープで連結可能で、2~6面まで自由に設置することができる。


段差のある場所でも使えて、使用しない場合は重ねて収納可能だ。NETIS登録商品(KT-120128-VE)でもある。




騒音対策をするには、現場でどれくらいの音が出ているのかをしっかり把握することも重要だ。騒音レベルを測るために使う騒音計にはさまざまな種類があるので、現場の環境やニーズに合わせたものを活用したい。


普通騒音計(NL-42EX)

初めてでも使いやすい操作性


普通騒音計(NL-42EX)


「普通騒音計(NL-42EX)」は、計量法、JIS*1、IEC規格*2に適合した一般的な騒音計。手動またはタイマー測定が可能で、測定したデータは付属のメモリーカード(SDカード)に保存することができる。


測定画面が大きいので、数値を確認しやすいのもポイントだ。カラー液晶で日本語表記となっているので、初めての方でも安心して使うことができる。


*1 JIS:日本産業規格。Japanese Industrial Standardsの略。日本の産業製品に関する規格や測定法などが定められた日本の国家規格のこと。


*2 IEC規格:国際電気標準会議(International Electrotechnical Commission:IEC)が制定する国際規格。IECは各国の代表的な標準化機関によって組織される非政府間国際機関で、電気通信分野をのぞく電気・電子分野について、国際的な標準化を行っている。




環境表示計 騒音・振動表示一体型

1台で騒音・振動レベルを同時に計測。コンパクトで設置も簡単


環境表示計 騒音・振動表示一体型


騒音と振動レベルを計測することができる「環境表示計 騒音・振動表示一体型」は、1台2役の頼もしい存在だ。設置場所に電源さえあれば、すぐに数値を計測・保存し、外部表示できる。


付属の専用ソフトを使えば日報や月報、現場調査報告書を作成でき、オプションのクラウドサービスを利用すれば遠隔地からのリアルタイム監視も可能だ。


薄型・軽量なコンパクト設計のため、設置も簡単。防塵・防滴構造で、屋外での使用も安心だ。白色LED表示は、自動調光機能付きの省エネタイプとなっている。




環境表示計 分離型

計測データを保存し、日報やグラフの作成も可能


環境表示計 分離型


「環境表示計 分離型」も、騒音と振動の数値を同時に計測して表示してくれる。表示器と制御部がセパレート式となっており、設置・移設が簡単だ。


タッチパネル式の一括設定で現場作業を簡素化できるのが特長で、各計測データはSDカードに保存できる。付属の専用ソフトを使って、現場調査報告書とグラフの作成も可能だ。


2段階で警報値を設定できる機能付き。オプションで設置架台を使うこともできる。


騒音計は直接的に騒音を防ぐものではないが、現場の環境基準管理や騒音・振動値のデータ管理に便利なアイテムだ。現場に設置し、いつでも数値を確認できる環境を整備しておくことは、騒音に対する作業員の意識を高める効果もある。作業時に出る音が苦情につながらないよう、あらゆる角度から対策を講じたい。


※記事の情報は2021年10月12日時点のものです。

※追記:2023年10月5日に再編集しました。



〈ご参考までに...〉

吸遮音パネル(アクティオ公式サイト)

エコーバリア(レンサルティングミュージアム)

防音サイレンサー パネルタイプ(アクティオ公式サイト)

防音サイレンサー(レンサルティングミュージアム)

普通騒音計(アクティオ公式サイト)

環境表示計 騒音・振動表示一体型(アクティオ公式サイト)

環境表示計 分離型(アクティオ公式サイト)

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