2019.12.16

3台の新型機種「鉄道工事用車両」を初展示 第6回 鉄道技術展 2019 アクティオは2019年11月27日(水)~29日(金)の3日間、幕張メッセにおいて開催された「第6回 鉄道技術展 2019」に初出展。さまざまな災害からの復旧、また慢性的な人手不足による定期的な軌道点検や保守管理の問題を解決する、「鉄道工事用車両」の新型機種3台を発表・展示した。

3台の新型機種「鉄道工事用車両」を初展示 第6回 鉄道技術展 2019

ニッポンにないものを創る

今回、アクティオが発表・展示した鉄道工事用車両の新型機は、いずれにも画期的なアイデアが詰まっている。現場の要望、ひいては世の中のニーズに応えて開発されており、導入された暁には軌道点検や保守管理の効率、安全性が高まるのは間違いない。それでは新型機3台の詳細をお伝えしよう。

ニッポンにないものを創る

小型軌陸自動車

今回発表した商品の中で、もっとも注目されたのがJR東日本水戸支社様と共同開発した「小型軌陸自動車」だ。軌陸自動車とは軌道陸上兼用車の略で、軌道ならびに道路も走行できる車両を指す。この小型軌陸自動車は東日本旅客鉄道株式会社水戸支社と共同開発。軽トラック(ホンダ・アクティ)をベースとしているため、狭い踏切でも載線・離線が可能(最小作業人員2名)。載線・離線時に必要となる転車台は、油圧ではなく電動モーターで作動。またタイヤの動力で鉄輪を駆動し、ブレーキも車両のペダルと連動しているため、アクセル&ブレーキペダルで安全かつ簡単に運転できる。

転車台上下、前後輪上下、後輪チルトの作動は、油圧ではなく電動によって行う。転車台上下、前後輪上下、後輪チルトの作動は、油圧ではなく電動によって行う。

軌道上を走行する動力は、通常のタイヤを回して、中間輪を介し、鉄輪を回す仕組み。その操作感覚は自動車とほぼ同様だ。軌道上を走行する動力は、通常のタイヤを回して、中間輪を介し、鉄輪を回す仕組み。その操作感覚は自動車とほぼ同様だ。東日本旅客鉄道㈱型式認定番号取得(YA-99-001B改)

今まで鉄道業界では、レールスクーターと呼ばれるゴーカートのような小型車両で軌道点検を行っていた。レールスクーターに簡易的な屋根は付いているが、雨風をしのげるようなものではなく、また熊や猪に襲われる危険性もあった。さらにレールスクーターは道路を走行できないため、配送用の車両を別途手配する必要があり、災害時のような急を要する作業では人員や配送用車両の確保が難しかったのだ。しかし、この小型軌陸自動車であれば、現場まで道路を自走でき、たった2名の作業員で軌道点検が行えるのだ。

当初の予定では今年度、耐久テストを計画していたが、先の台風15号、19号による甚大な被害を受け、急遽、本線の点検で活用された。作業を行った東日本旅客鉄道株式会社水戸支社からは「乗り心地も良く、安全快適に軌道上の点検が行えた」との声をいただき、本格導入に向け、好スタートを切った。



TC牽引載線(参考出品)

小型軌陸自動車であれば、現場まで道路を自走でき、たった2名の作業員で軌道点検が行えるのだ。
排出ガスの規制強化に伴い、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルター)等を装着したトラックが主流となった昨今、軌陸車に架装する際に厄介な課題が生じている。DPFがトラックの荷台腹下中央付近に収まっているため、転車台が装着できないケースが増えているのだ。そういった課題を解消するため、株式会社アイチコーポレーションと共同開発したのがTC牽引載線だ。

これはスウェーデンの軌陸車メーカー、SRS社製の走行装置を日本の車両に取り付けたモデル。要となるのが、車両後方に搭載された牽引載線を行う軌道走行ユニットで、これが転車台の代わりとなり、さらに走行装置も兼ねている。載線方法は先に載線した軌道走行ユニットが車両を牽引することで車両を転回させ、前鉄輪を載線後、軌道走行姿勢に移行するわけだ。ちなみに、装置を作動させるために必要な油圧は、PTO*(パワー・テイク・オフ)によって発生させている。

今回、装着した物は11t車に搭載し、型式認定取得に向け、株式会社アイチコーポレーションと進めていく。最終的には車両の主流となる、準中型(車両総重量7.5t)に搭載し、レンタルする予定だ。

*さまざまな装置を作動させるために必要な動力を、トラックのエンジンから取り出す装置。



LWU09-MK1(参考出品)

LWU09-MK1(参考出品)は、株式会社アイチコーポレーションと共同開発したクローラー式の軌陸両用自走式高所作業車だ。一般的な高所作業車はブームがセンターに付いているため、ブームを伸ばすと地上5mの位置にある架線に当たってしまう。架線をかわすために旋回が必要で、どうしても作業効率が落ちてしまうのが課題だった。それを解消するのが、このLWU09-MK1(参考出品)。ブームがオフセットして設置されているため、まっすぐ上げてもブームが架線に干渉せず、ブームを上げた状態で走行も可能なため、軌道上の樹木の伐採、トンネル点検、鉄塔の点検時などに活躍が期待されている。

TC牽引載線

記者会見冒頭であいさつを述べた専務執行役員レンサルティング本部長の中湖 秀典さん。記者会見冒頭であいさつを述べた専務執行役員レンサルティング本部長の中湖 秀典さん。

新型機種の説明は鉄道事業部 事業部長の黒田 大士さんが行った。新型機種の説明は鉄道事業部 事業部長の黒田 大士さんが行った。



〈ご参考までに...〉

事業分野紹介「鉄道分野」(アクティオ公式サイト)

軌陸ダンプ(アクティオ公式サイト)

軌陸トラッククレーン付(アクティオ公式サイト)

軌陸バックホー(アクティオ公式サイト)

軌陸高所作業車(アクティオ公式サイト)

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