2019.08.06

軌陸車トレーニングで事故を未然に防ぐ 軌陸車(軌道陸上兼用車)と呼ばれる車両をご存じだろうか? 軌道(線路)と道路の両方を走行可能な車両で、主に鉄道保線や電車線工事用などに使用されている。アクティオではあらゆるタイプの軌陸車をラインアップしているが、これらのレンタルに加えて、事業者向けに軌陸車のトレーニングも行っている。その理由とは?

軌陸車トレーニングで事故を未然に防ぐ

モノトーンの作業着集団

アクティオのコーポレートカラーと言えば、アクティオレッド。ロゴや作業着などに、アクセントとしてレッドが使われている。今回、軌陸車のトレーニングを取材するにあたり、レンサルティング本部 鉄道事業部の黒田大士部長と大石弓恵さんにお会いした瞬間、「あれっ?」と思った。お二人の作業着から見慣れたレッドのコーポレートカラーが消え、モノトーンになっているのだ。

今回お話をうかがったアクティオ レンサルティング本部 鉄道事業部 鉄道事業部長 兼 鉄道機械営業課長、鉄道技術開発課長 兼 鉄道機械工場長の黒田大士さん(左)と、鉄道機械営業課の大石弓恵さん(右)。今回お話をうかがったアクティオ レンサルティング本部 鉄道事業部 鉄道事業部長 兼 鉄道機械営業課長、鉄道技術開発課長 兼 鉄道機械工場長の黒田大士さん(左)と、鉄道機械営業課の大石弓恵さん(右)。

「鉄道の場合、なんらかの異常が発生した場合は運転士に対して赤旗を振ります。非常停止合図ですね。我々は現場に行くこともありますから、コーポレートカラーとは言え、作業着に赤が入っていると紛らわしい。そこで会社の許可を得て、鉄道事業部だけはモノトーンの作業着にしてもらいました」

そう語るのは黒田部長。なるほど、納得である。

さて、ここからが本題。今回のテーマは軌陸車トレーニングである。アクティオは軌陸ダンプ、軌陸トラッククレーン付、軌陸バックホー、軌陸高所作業車などの軌陸車をレンタルしているが、レンタルするだけでは終わらない。事業者からの要請に応え、トレーニングも行っている。軌陸車トレーニングを行う場所、その内容とは?

「軌陸車トレーニングフィールドは、北海道工場、仙台工場、佐野テクノパーク統括工場、東京物流センター、三重いなべテクノパーク統括工場、関西テクノパーク統括工場、小型機械三原センターに併設し、今後さらに増やしていく予定です。ここ、東京物流センターの軌陸車トレーニングフィールドは、全長約60m、勾配が1000分の15%mm(勾配区間50m)です。平坦な部分が10mありますが、そこに載線・離線を行う踏切を設けてあります。」

軌陸車を線路に載せる(載線)場所は、基本的に踏切だ。ここで少しばかり補足説明を。軌陸車を線路に載せる(載線)場所は、基本的に踏切だ。道路を走ってきた軌陸車を踏切で止め、軌陸車の下部に搭載した転車台を下げ、タイヤを浮かせた状態で線路と同じ向きになるよう回転させ、鉄輪を張出し、転車台を格納することで、線路を走れるようになる。鉄道の工事や保線作業は、終電から始発までの限られた時間内に行われることが大半なので、現場近くの踏切付近で待機できる軌陸車は、作業時間を有効に使うことが可能だ。また、軌陸車は資材を積んだまま道路も線路も走行可能なため、無駄がないのである(もちろん、鉄道の保線車両を使うこともある)。



時間内に作業終了、撤収は必須

鉄道の工事・保線作業を行う事業者にとって、鉄道ダイヤは絶対。1分たりとも遅らせるのは御法度だ。そうならないためにも、日々のトレーニングは必須である。軌陸車とて例外ではない。そこで軌陸車トレーニングの内容を、辣腕講師の大石さんに聞いた。

基本的に軌陸車を安全に使っていただくための講習を行っています。

「基本的に軌陸車を安全に使っていただくための講習を行っています。例えば、軌陸車が動かなくなった場合の対処法ですね。油圧が発生しない場合、鉄輪のブレーキがロックして走行できない場合、脱線した場合の復旧方法といったトレーニングを行っています。」

軌陸車には、万が一、車両トラブルが発生した場合に備え、二重三重のバックアップが施してある。たとえ油圧が発生しなくなったとしても、動けない(動かせない)では済まされないからだ。そういったトラブル対処法は事前にトレーニングを積まないと、いざという時に対応できないのである。


エンジントラブルなどにより油圧が発生しない場合は、大石さんが持っている棒を上下することで油圧を発生させることも可能。エンジントラブルなどにより油圧が発生しない場合は、大石さんが持っている棒を上下することで油圧を発生させることも可能。

鉄輪のブレーキが固着した場合の解除方法もある。鉄輪のブレーキが固着した場合の解除方法もある。

それにしても大石さん、さすが場数を踏んでいるだけあって、話が上手い。ハキハキとした受け答えも好感が持て、軌陸車トレーニングの取材内容が、どんどん頭に入ってくる。

「小さい頃から空手をやっているせいか、声が聞き取りやすいとよく言われます。講習話法は日々、バージョンアップを図っています。また受講者の習熟度・理解度を探るため、休憩時間の雑談は欠かせませんね。その会話の中から、レベルが推し量れますので。また、あえてフランクに話すことで、質問しやすい環境を作ったりもします。」

黒田部長曰く、「リピーターが多い」というのも納得だ。

軌陸車をレンタルしている企業は他にもあるが、ここまで大々的にトレーニングに取り組んでいるのはアクティオだけだ。すべては安全にお客様にお使いいただくために。この姿勢こそが、アクティオのクオリティーを底上げしているのだ。

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